民事再生(個人再生)

個人再生は官報に掲載される?掲載のタイミングは?

個人再生は、官報に掲載される手続きとなります。

官報というのは、国から発表されている情報であり、借金を整理しているなどの情報が住所と一緒に掲載されています。官報に掲載されるのは、個人の情報が知られてしまう恐れもあります。

ここでは、個人再生時に官報に掲載されるタイミング、官報に掲載された後の対処法など、個人再生と官報について詳しく説明します。この記事を読み、掲載された後の対処法をしっかり知っておくといいでしょう。

目次

個人再生の手続きは官報に掲載される

個人再生は、申立や個人再生が認められたタイミングなどで、官報に情報が掲載されます。

これは、借金を整理するという情報を債権者に対して伝えるもので、情報を知らない人も官報を見て債務整理についての情報を理解してもらうという部分があります。

また、個人再生は裁判所を経由して手続きをする方法ですので、国が判断したという情報を伝えるためにも、官報に掲載されるようにしています。

こうした官報に情報が掲載されるというのは、個人的な情報が知られる恐れなどもあり、あまりいいように感じないかもしれません。ただ、官報に掲載しなければならないルールが存在している以上、手続きによって官報に掲載されるのは仕方ないものと判断してください。

なお、官報に掲載されない方法というのは絶対にありません。どのような場合でも、個人再生の手続きに入った時点で官報に掲載されます。

個人再生で官報に掲載されるタイミング

個人再生の手続きをする場合は、官報に掲載されるタイミングを知らなければなりません。実は、1回だけではなく何度も掲載されるのが個人再生なのです。1回だけ掲載されて終わりというのは基本的にありません。

ここからは個人再生で官報に掲載されるタイミングについて説明します。

個人再生の手続き開始が認められたタイミング

1つ目のタイミングは、個人再生の申し立てを実施し、手続き開始が認められたタイミングで掲載されます。

個人再生は、裁判所に対して申立てます。この申し立てを裁判所が受理した場合、官報に掲載するようにしています。一方で、何らかの理由により申し立てが受理されなかった場合、個人再生の手続きに踏み切っていないため、官報には掲載されません。

官報に掲載された場合、個人再生の手続き開始という項目に名前、住所などが記載されています。ここで個人再生の手続き開始が認められたと確認しなければなりませんが、一方で他の人にも個人再生の手続き開始が知られてしまう問題もあります。

なお、官報の掲載に時間がかかる場合もあるため、申し立てをしてからすぐに掲載されるわけではありません。場合によっては、数日程度待たないと掲載されない場合もあります。

個人再生の手続きが進められた場合

次の掲載は、個人再生の手続きが進められ、一定のタイミングになった時点で掲載されます。中間報告のような形ではありますが、ここでも個人再生の情報が官報に掲載されてしまうのです。

ここで掲載されるタイミングですが、小規模個人再生と給与所得者等再生では違いがあります。

小規模個人再生の場合、再生債権者の書面決議を実施する場合に掲載されます。わかりやすく説明すると、個人再生を決定するかどうか、決断したタイミングで掲載されるというわけです。この内容を確認できた場合は、あと少しで個人再生の決定が裁判所によって認められるかもしれません。

一方で、給与所得者等再生の場合は、裁判所が債権者に対して意見を聴取する場合に掲載されます。こちらもわかりやすく説明すると、申し立てをした人に意見を聞く際に官報に掲載されるのです。こちらも個人再生の手続きがある程度進んでおり、最終的な決断が下せるところまで来ていると判断していいでしょう。

この掲載については、他の人に知らせるというより、個人再生を依頼している人が気にしたほうがいいかもしれません。手続きがしっかり進められていると判断できるほか、個人再生が認められる可能性が高くなっているのです。

個人再生が決定された場合

最後に掲載されるのは、個人再生の計画が裁判所によって認可されたタイミングです。こちらもわかりやすく説明すると、個人再生を裁判所が認めて、借金を減らしてもいいと判断したタイミングです。

個人再生は、再生計画と呼ばれる内容を提出しなければなりません。この内容に沿って、借金を抱えている人は返済しなければなりません。場合によっては、返済が難しいような計画案を出してしまい、返済される可能性が低いと判断される場合もあります。こうした返済できない方法は裁判所が認めず、考え直すように求めています。

一方で、官報に掲載されたというのは、個人再生の計画が認められ、この方法によって借金を減らしてもいいと許された場合です。つまり、個人再生が確実に実施され、借金が減額されると裁判所が認めました。この後は再生計画に沿って返済を続けていけば、借金の返済は完了します。

官報への掲載は、借金を抱えている本人が個人再生を認められたと判断できる瞬間でもあり、同時に苦しんでいた借金から解放されます。喜びも非常に大きなものですが、同時に返済計画を守ってお金を返さなければならない義務も生じていくのです。

個人再生で官報に掲載する理由

個人再生の手続き中に、官報に掲載する理由はいくつかあります。一番の理由としては、お金を貸した人が手続きに参加しやすくするという要因があります。

個人再生というのは、弁護士などを通じて手続きを進めていくため、基本的に手続きの状況というのはわかりづらいのです。お金を貸している人は、貸した人が何をしているかわからないまま、個人再生が終わってしまう場合があります。

官報に掲載すると、個人再生を実施するという情報が多くの人に伝わり、自分もこの手続きに参加しなければならないと判断できるのです。その結果、再生計画の承認や、借金を減らす幅などの決定に関わって、お金を貸している人が認めている方法で借金を整理できるメリットが生まれます。

情報を掲載していなかった場合、何も情報が得られないまま手続きが終わってしまい、後からトラブルとなる問題が発生します。このトラブル回避のためには、官報に情報を掲載しなければならないのです。

なお、お金を貸している人の信用を判断するために、情報を掲載しているわけではないと判断してください。官報というのは、あくまで借金を整理するという情報を発信するため、そしてその他の情報を幅広く知ってもらえるように提供しているだけなのです。

官報はどこで見られるのか

官報というのは、なかなか見る機会がないかもしれません。どこに置かれているか、知らない人も多数いるでしょう。実は、インターネットを通じて確認できる情報であり、気軽に誰でも内容を見られるのです。

過去には紙で閲覧できた時代もありましたが、膨大な内容が掲載されているほか、個人の情報がわかりづらいなどの理由、さらにはインターネットの発達などにより、現在はインターネットを経由して見る方法が一般的となっています。

官報は国のホームページから閲覧できます。また、検索サイトに「官報」と掲載しておけば、簡単に閲覧できるページにたどり着けるでしょう。利用するための費用もありませんので、気軽に官報を見て個人再生の情報を知っておくといいでしょう。

官報の情報はかなり多いため閲覧に時間がかかる場合も

官報は多くの情報を扱っているため、個人再生など、借金に関連する情報を確認するだけでもかなりの時間がかかってしまいます。場合によっては、自分の情報を見つけるだけで20分以上の時間が必要となります。

それだけ官報で扱われている情報というのは、非常に多いのです。借金以外にも、帰化に関連する情報、さらには政令や条約、人事異動などが掲載されているため、相当な情報の中から個人再生の手続きを見つけなければなりません。

個人で見つけられない場合は、担当している弁護士などに依頼し、官報の掲載情報を見てもらうといいでしょう。ただ、弁護士も仕事を多く抱えている時期があります。自分で対応したほうが早く見つけられる場面も多くあるのです。

個人再生の官報は毎日更新されている

個人再生の官報ですが、毎日のように更新されています。土日は国が休みとなっていますので、掲載されない場合もありますが、基本的には毎日更新され、新しい情報が発表されています。

毎日の情報を確認するのは、かなり難しいことでしょう。自分が実施した個人再生について、手続きがしっかり進められているのか判断するには、毎日更新される官報の情報をしっかりと見て、掲載されていると確認しなければなりません。

官報の更新が頻繁に入ると、数日見なかっただけで情報が流れてしまい、個人再生についての手続きがわからない場合もあります。自分だけでは確認できない時は、弁護士などに相談して確認してもらったほうが安心です。

個人再生の官報掲載で問題は起きるのか

個人再生の情報が官報に掲載されるだけでは、特に問題はありません。その理由として、個人情報が掲載されていても、そもそも官報を見て何かをしようという人は少ないからです。

まず、官報という情報サイトを知っている人があまり多くありません。官報は、普段から利用している人を除けば、あまり利用している人はいないのです。つまり、情報が掲載されていたとしても、余程のことがなければ情報が悪用される心配はありません。

また、官報を閲覧している人は、法律の専門家などが主体です。法律の専門家は、官報を悪用する行為を禁じられており、問題を起こした場合は厳しい処分を受けます。こうした法の専門家が、官報に掲載された情報を勝手に使うなどの問題はあり得ないのです。

以上の理由から、官報に情報が掲載されたとしても、個人的に問題となる状況は起こりづらいものと判断してください。ただ、悪用している個人がいないわけではないため、掲載されてから2週間程度は悪質な連絡などに気を付けてください。

闇金が悪用している場合もあるので注意

官報を悪用している事例としては、闇金業者があります。闇金業者は、官報に掲載された情報を確認し、お金を借りませんかと連絡を入れる場合があります。闇金にとって、官報は合法的に手に入れられる個人情報なのです。

闇金業者が悪用しているという情報は、国もなかなか把握できないため、取り締まりも厳しい状況です。結果的に掲載された情報を悪用し、電話やはがきなどを通じて闇金でお金を借りるように求めてくる場合があります。借入の申し出に応じてしまうと、再び大きな借金を背負う可能性があります。

また、悪質な業者の場合、官報の情報を不正に利用し、裁判でお金を取り立てるなどの情報を送信する場合があります。こうした情報に見覚えがなければ、無視するように心がけましょう。

闇金の連絡を受けた場合、どうしても判断がつかない時は、弁護士等に相談して解決するようにしましょう。個人での解決は非常に危険です。絶対に1人で解決せず、専門家の力を借りてください。

個人再生は官報に掲載されてこそ意味がある

個人再生というのは、官報に情報が掲載されることで、手続きがスムーズに進められていると判断していいでしょう。また、官報に掲載された情報を見て、他にお金を貸している人から連絡が入り、様々な情報交換をする場合もあるでしょう。

官報というのは、個人再生にとって重要な役割を果たしており、情報が掲載されていないのは非常に大きなトラブルを起こす場合もあります。個人情報が掲載されるのは嫌だと思うかもしれませんが、基本的に掲載されなければより大きな問題が起こると判断してください。

官報に掲載される情報などは、弁護士が詳しく教えています。困ったことがあれば、弁護士に相談するようにしましょう。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

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