債務整理

債務整理のデメリットは?クレジットカードが作れない?

債務整理は、それぞれ借金を大幅に減らせたり、過払い金が返還されるケース・借金がゼロになるケースなど、様々なメリットがありますが、一方で、クレジットカード・住宅・マイカーローンなどの各種ローンから分割払い、携帯の割賦契約など各種の金銭消費貸借契約(お金を借りる全般の契約)が厳しくなるケースも多くあります。当記事では、債務整理の手続きごとに分けて、デメリットを説明いたします。

目次
  1. 1. 任意整理とは?債務整理とどう違うのか
    1. 1.1. 任意整理とは
    2. 1.2. 個人再生
    3. 1.3. 自己破産
    4. 1.4. 特定調停
  2. 2. すべての債務整理に共通するリスクとは?
    1. 2.1. すべての債務整理に共通するリスク
    2. 2.2. すべての債務整理に共通するメリット
    3. 2.3. 債務整理をする基準は?
  3. 3. 債務整理以外の返済方法はあるのか?
    1. 3.1. 日々の暮らしを見直す
    2. 3.2. 保険を解約する
    3. 3.3. おまとめローンで借金を一本化する
    4. 3.4. 退職金で一気に返済する
  4. 4. 債務整理に関して、どこに相談すればいいのか
    1. 4.1. 無料相談可能な公的機関
    2. 4.2. 金融機関が契約している指定紛争解決機関
  5. 5. 弁護士・司法書士に債務整理(任意整理)を依頼した場合の手続きの流れ
    1. 5.1. 相談
    2. 5.2. 委任契約の締結
    3. 5.3. 受任通知の発送・債権の調査
    4. 5.4. 引き直し計算・債権額の確定
    5. 5.5. 和解交渉
    6. 5.6. 和解契約の締結・返済開始
  6. 6. 任意整理のデメリットは?
    1. 6.1. ブラックリストに載ってクレジットカードを作れなくなる?
    2. 6.2. 借金の支払いが免除されるわけではない
    3. 6.3. 任意整理に応じてくれない場合もある
  7. 7. 任意整理のリスクとは?
    1. 7.1. ブラックリストに載り、5年間程度は借入が難しくなる
    2. 7.2. 元金が減らない場合はあまり得しない
    3. 7.3. 金融業者との示談になるので応じてもらえないリスクがある
    4. 7.4. 安定した収入がないとできない
  8. 8. 任意整理するメリットは?
    1. 8.1. 支払い義務が一旦止まる
    2. 8.2. 裁判所を通さなくてすむ
    3. 8.3. 対象の貸金業者を選べる
    4. 8.4. 借金の元本が減る可能性がある
    5. 8.5. 将来の利息がカットされる
    6. 8.6. 新たに借金しなくてすむ(借金できない)
    7. 8.7. 官報に載らない
    8. 8.8. 職業制限や資格制限がない
  9. 9. 任意整理でどれくらい負担が減るのか?
  10. 10. 過払い金請求のリスクは?
  11. 11. 過払い金請求のメリットとは?
  12. 12. 過払い金請求でどれくらい負担が減る?
    1. 12.1. 個人再生のリスクについて
    2. 12.2. 個人再生でどれくらい負担が減る?
  13. 13. 自己破産のリスクとは?
    1. 13.1. 自己破産でどれくらい負担が減る?

任意整理とは?債務整理とどう違うのか

任意整理とは

任意整理はよく、名前が似ている「債務整理」と混同されがちですが、債務整理は任意整理・特定調停・個人再生・自己破産という4つの手続きの総称です。任意整理は返済が滞ってしまう債務について債権者側と話し合いを行い、整理をしていくこと、と分けられます。そのため、任意整理は、「債務整理の手法のひとつである」といえます。

個人再生

借入額全体がどうしても通常の収入では返せなくなるくらい大きく膨れ上がり、返済は出来ないが、自己破産はしたくない(職業上できない)、家を守りたい等の場合、住宅ローンなどの有担保ローンを除いた借金の額が5,000万円までの借入であれば、裁判所に申し立てを行い、返済総額を3年~5年で返済できる程度までカットをし、返済を行います。クレジットカードの作成・借り入れ全般は、再生手続認可後5年~10年はかなり厳しくなります。

自己破産

借入が返済できず、収入等も含め、返済の見込みがない場合に、裁判所に申し立てを行う手続です。借金はすべてなくなりますが、家、車、その他一定以上の価値のある財産は破産管財人により換価(競売などでお金に変える)し、債権者に分配することになります。債務者の手元には、原則99万円までの現金と、生活に必要なものしか残すことができません。

特定調停

返済が難しい場合に、裁判所に申立を行い、債権者と裁判官、調停委員とで話し合うことで、返済額の削減や支払期間の変更をし、合意などが成立すれば新しい条件で返済をしていく形となります。

すべての債務整理に共通するリスクとは?

債務を整理する手続きを行うことで、どういうデメリットが生じる可能性があるのでしょうか。

すべての債務整理に共通するリスク

  • 信用情報(ブラックリスト)に事故情報が登録される
  • 債務整理を行った業者には今後借り入れができなくなる

債務整理を行うと信用情報機関に事故情報が登録されます。いわゆるブラックリストに載っているという状態になり、信用情報が回復するまでの間は新規の借り入れ、クレジットカードの新規発行、住宅ローンや自動車ローンを組むことなどはできなくなります。

債務整理を行った金融機関などについては、いわゆる「社内ブラック」という扱いになる可能性が極めて高く、今後借入・割賦契約(分割)をすることは極めて厳しくなります。

すべての債務整理に共通するメリット

  • 返済額が減る
  • 司法書士や弁護士に依頼すると督促がストップする
  • 周囲にバレづらい

借金をゼロにできる自己破産から、債務の条件変更、ある程度の減額にとどまる特定調停・任意整理まで幅はありますが、どの手続でも完了すれば、返済額を減らすことができます。 弁護士・司法書士などに相談し依頼を行うと、債権者に対し弁護士・司法書士名義で通知を送るため、債権者側からの督促はストップし、その後の通知は弁護士・司法書士に全て届くこととなります。

信用情報については、個人のプライバシーに関わるセンシティブ(特に取扱に注意を要する)な情報として、厳格な管理が求められており、第三者が確認することはできません。 しかし、個人再生・自己破産の場合は、国の発行する「官報」に個人再生・自己破産の手続きをした旨を掲載しないといけません。 官報を日常的に見るのは、金融機関の社員か法律関係者など、特定の業種に限られるとはいえ、この点は心得ておいたほうがよいでしょう。

債務整理をする基準は?

どの状態で債務整理を検討するかについてですが、下記の2点のどちらかの状態になれば、できるだけ早い債務整理の検討といち早い弁護士への相談を行うことが望ましいです。

  • 借金を借金で返すようになった
  • 次回の払込ができない

まず、借金を借金で返す、いわゆる自転車操業の場合は、よほど収入が増える見込みが無い限りは、「借金が借金を呼び、金利が金利を呼ぶ」という状態になります。 この状態だと、延々と借金・利息ばかり増えていき、最終的には自己破産を選択せざるを得なくなるくらい、借金が増加する状態になります。

また、次回の払込ができない状態の場合、住宅ローンなど1つの債権者のみであれば、金融機関とのリスケジューリング(返済期間の変更の話し合い)の余地がありますが、複数の金融機関であったり、ショッピングローン・カードローン・消費者金融などの利用がある場合は、延滞状態になる前に、弁護士・司法書士に申し立てをし、債務整理を選択することが重要です。

なぜなら、延滞状態になると、元金返済ができず、利息と遅延損害金が膨らみ、膨大な負債額になるからです。さらに、滞納が数ヶ月続くと給料の差し押さえを受けたり、信用保証機関への登録(ブラックリストに載る)ということもあります。

債務整理以外の返済方法はあるのか?

状況にもよりますが、債務整理以外の方法でも、工夫をすれば借金を返済できるケースがあります。

日々の暮らしを見直す

まずは日々の暮らしを見直すのが最優先でしょう。よく挙げられるものとして次のようなものがあります。
  • 車は仕事に必要ない限り売却、カーシェアリングやレンタカーを利用
  • 月々の返済額を給与入金時に別口座に移し、残ったお金を生活費とする
  • 携帯電話を格安SIMにする
  • 毎月かかる固定費をできるだけ減らす
  • その他、日々の生活であらゆる節約をする
  • お金は信頼できる家族が管理し、自分は一定の金額だけで生活する

保険を解約する

一般的な生命保険(特に終身保険・養老保険と呼ばれる、一生涯や一定期間の保障を行う保険)に加入している場合、保険を解約し、掛け捨て型の保険に切り替えることが望ましいです。 ただし、契約切り替え時に本人の健康状態によりNGとなったり、申込時に事実と相違があると、万一のときに保障が降りない可能性もあるので注意。 また、車については売却するのが理想とはいえ、仕事でどうしても乗らないといけない場合は、安価な自動車保険への乗り換えをおすすめします。

おまとめローンで借金を一本化する

状況にもよりますが、おまとめローンの活用も一つの手です。ただし、生活全般を改善しないと、問題の先送りにしかなりません。

退職金で一気に返済する

退職金が望める状況であれば、退職金で一括返済するのも一つの方法ではあります。ただ、退職金の支給はすぐに行われるものではないため、いつごろ退職金が入るかの把握と、延滞が発生しそうな場合は借入先への連絡を行うことが大切です。

債務整理に関して、どこに相談すればいいのか

借金で頭がいっぱいになると、どこに相談すればよいのかわからない・・・という状態に陥る可能性もあります。 具体的な相談機関を挙げてみましょう。

無料相談可能な公的機関

  • 都道府県の消費生活センター・市区町村の消費者相談窓口
    上記の機関では、担当の相談員が状況を聞き、適切な解決方法、専門家の紹介などを行います。
  • 都道府県の法テラス
    収入が一定以下など要件に合致する場合は、国が設立した法テラスという機関に相談し、専門の弁護士・司法書士や、法テラス直営の法律事務所などを紹介してもらえるケースがあります。

金融機関が契約している指定紛争解決機関

金融機関・業者の多くが、契約上のトラブルの際に相談できる、指定紛争解決機関と契約を行っています。金融機関・業者のホームページで、どの機関と契約しているか掲載されていることが大半なので、借りている事業者数が少ない場合は、指定紛争解決機関に相談してみてもよいでしょう。

以上、主要な相談先を挙げましたが、「もうすぐ返済期間が来る」「もう返済期限を過ぎてしまった」など、急を要する場合は別です。 債務整理の相談は弁護士や司法書士事務所も無料で対応してくれるケースが多いです。 借金問題解決の第一歩は信頼できる、有資格の専門家に相談することですので、特に急ぎの場合は、弁護士事務所などに直接相談し、早めの解決を図ることが望ましいです。

弁護士・司法書士に債務整理(任意整理)を依頼した場合の手続きの流れ

弁護士・司法書士に債務整理(任意整理)を依頼した場合の大まかな流れとしては、下記の通りです。

相談

弁護士・司法書士に依頼し、債務全体の状況や本人・家族の収支、その他必要条件を確認します。

委任契約の締結

相談後、債務者の意思が決まれば債務整理の委任契約を締結します。任意整理の場合は、裁判所が関与することはありませんし、官報に掲載されることもありません。

受任通知の発送・債権の調査

弁護士・司法書士から債権者に対し、受任通知の発送・債権の調査依頼を行います。受任通知が債権者に到達することで、債権者から債務者本人に連絡が行かないようになるため、債務者本人は督促や返済のプレッシャーを回避できるようになります。 同時にこれまでの取引履歴の開示請求も合わせて行います。

引き直し計算・債権額の確定

債権者から送付された取引履歴を踏まえ、現在の法定金利にもとづく引き直し計算を行い、正式な債権額を確定します。過払い金が発生している可能性がある場合は、過払い金に関する調査や請求に関する依頼その他の契約を行います。

和解交渉

債権額が確定すると、弁護士・司法書士と債権者で和解交渉を行います。原則、3年~5年で返済できる範囲で、返済金額の一部カットや返済期間の変更を行います。

和解契約の締結・返済開始

それぞれの債権者と和解契約が締結できれば、和解条件に基づき、返済を開始していくこととなります。

任意整理のデメリットは?

任意整理には大きく3つのデメリットがあります。

ブラックリストに載ってクレジットカードを作れなくなる?

原則、任意整理をするとクレジットカードが作れなくなる可能性が極めて高いと考えておいたほうがよいでしょう。 任意整理を行うと、金融機関・業者が提携している信用情報機関に、「異動」などの形で、「正常な形での返済ができなくなりました」という情報が登録されます。そのため、いわゆる「ブラックリスト」的な扱いになり、クレジットカードなどを新たに作成する際や更新や途上与信などで審査が入った際にカードの利用を停止されるおそれがあります。

借金の支払いが免除されるわけではない

任意整理では、3年~5年の期間で借金を完済できるように、返済計画を組み直します。(原則は3年) そのため、借金より過払い金が多いケースを除いては、借金の支払い自体は残り、債務者側が返済できるペースで返済をしていくことになります。

任意整理に応じてくれない場合もある

任意整理は、あくまで債権者・債務者(+弁護士)間の話し合いによるものです。特定調停のように、裁判所が和解を呼びかけるものではないため、債権者側が応じないケースもあります。この場合は、他の手段を検討する必要が生じます。

任意整理のリスクとは?

任意整理は、借金の返済総額を無理のない範囲まで減らせるメリットがある一方、下記のようなリスクもあります。

ブラックリストに載り、5年間程度は借入が難しくなる

前述の通り、信用情報機関に「異動」などのイレギュラーな情報が登録され、クレジットカードだけでなく、各種借り入れ、分割払い、携帯の割賦契約なども難しくなります。 すべての金融機関が貸し出しを拒否するわけではありませんが、新たに借り入れができないというリスクがあります。特に住宅ローンや自動車ローンなどの高額なローンを組むことはできないでしょう。

元金が減らない場合はあまり得しない

任意整理を行っても、過払い金の有無、取引期間、相手方との交渉結果によっては、元金がさほど減らない場合もあります。弁護士に相談する際に、どれくらい総返済額が変わるかを確認するのが望ましいでしょう。

金融業者との示談になるので応じてもらえないリスクがある

金融業者によっては、任意整理に応じない姿勢の業者も存在します。あくまで任意整理は、お互いの話し合いの成立を前提とした制度ですので、相手が応じなければ他の方法を考えざるをえません。

安定した収入がないとできない

任意整理は、3年から5年の返済を前提としていますので、安定した収入があることを債権者側に示す必要があります。そのため、収入が不安定な職であったり、職がない場合は応じてもらえない可能性が高いです。

任意整理するメリットは?

任意整理の手続きには次のようなメリットがあります。

支払い義務が一旦止まる

任意整理の手続きを申し出ることで、毎月の返済の支払いをする義務が一旦止まります。その後は、相手が話し合いを拒否しない限りは、お互いの合意の後に、新しい条件で返済を再開することになります。

裁判所を通さなくてすむ

任意整理以外の債務整理は裁判所を通すことになりますが、任意整理に関しては唯一裁判所を通さない手続きです。

対象の貸金業者を選べる

全ての業者には返済できないが、一部の業者には返済できる、あるいは車・家など動産・不動産を担保にしたローンがあり、そこだけは返済していきたい(自宅や自動車を残したい)という場合に有用です。

借金の元本が減る可能性がある

業者との話し合いが成立すれば、利息に加え、借金の元本が減る可能性があります。

将来の利息がカットされる

任意整理を行うことで、将来分の利息はかからなくなります。

新たに借金しなくてすむ(借金できない)

信用情報機関に「異動」などの形で情報が登録されるため、借り入れ自体ができなくなります。

官報に載らない

任意整理の場合は、官報に掲載されません。

職業制限や資格制限がない

自己破産の場合、破産手続き中は特定の職業に就けないという制限がありますが、任意整理の場合には職業の制限はありません。

任意整理でどれくらい負担が減るのか?

任意整理を行う場合、

  • 返済総額が減額される可能性
  • 弁護士への報酬(費用)
  • 将来の利息のカット

という3つのポイントを踏まえて、負担がどれくらい減るのかを検討することが望ましいといえます。 仮に3社に対しそれぞれ80万円、合計240万円の借金があり、金利は15%、過払い金はなしというケースで考えてみましょう。 弁護士事務所によって、着手金や報酬金、減額報酬、過払い金報酬は異なります。 ここで弁護士事務所の料金が、着手金・報酬金あわせて3万円、減額報酬10%の場合で、20万円ずつ減額、つまり3社で60万円減額できたと仮定します。

着手金・報酬金3万円×3社=9万円
減額報酬20万円×10%×3社=6万円

合計15万円の報酬となります。(これに郵送費等実費も別途必要です) 60万円-15万円で、この時点で45万円近くの負担が軽減されます。

さらに、任意整理した場合と任意整理しない場合の比較をしてみましょう。任意整理を行うことで、弁護士費用はかかりますが、将来の利息はかからなくなります。

金利が高い借り入れの場合、リボルビング返済という、最小限の元金だけを返済するケースが多いです。 ただし今回はあくまで仮定として、240万円を全て元金扱いとし、15%の金利で3年かけて返済する計算とすると、金利だけで約60万円近くとなります。 そうすると、あくまで今回の仮定ケースであれば、雑費等を含めても、100万円近くの負担を現在及び将来にわたって減らすことができことになります。 実際の費用や軽減できる負担、利息の額は弁護士にご相談ください。

過払い金請求のリスクは?

「お金が戻ってくる」となると、なにかリスクがあるのでは、と思う方もいらっしゃるかもしれません。過払い金請求の場合は、「払いすぎたお金を返してもらう」という手続きです。 借金を完済し、今後も特にその会社から借りるという可能性がない場合には、弁護士への報酬(手数料)がかかる程度で、リスクはほぼありません。 ただし、完済した借金の場合、時効になってしまうと取り戻せない点は注意が必要です。

完済したといっても、その完済の時期、及び取引の起算をいつ頃から起算するかによって、過払い金の金額、時効の有無が変わる可能性があります。

例えば、昭和50年頃より、消費者金融より、借りて返して・・・、を繰り返し、平成24年に完済、その後は取引がないという状態とします。取引における連続性の有無は、専門家が取引履歴を確認しながら判断しますが、もし取引の開始時からの昭和50年ごろが起算点になれば、相当な額の過払い金に年利5%の利息が付加されて返還されることもあり得ます。

また、返済中の借金に対しては、過払い金請求を行い借金がなくならない場合には、いわゆるブラックリストに載るというデメリットがあるため、今後の借り入れ予定次第では借金を完済してから過払い金請求を行うのがより望ましいといえます。 ただし、返済中の借金を過払い金請求し、借金がなくなる場合にはブラックリストに載ることはありませんのでデメリットはほとんどないといってよいでしょう。

過払い金請求のメリットとは?

過払い金請求のメリットは、「払い過ぎた利息(過払い金)が返ってくる」上に、加えて過払い金に対して年5%の利息を請求できるケースもあります。

過去、貸金業法と利息制限法で異なる規定があり、利息制限法の金額より高い、最高29.2%で貸し出されている時代がありました。(時をさかのぼると、それ以上だった時代もあります)

しかし、最高裁判所の判決や法改正などを経て、払い過ぎていた過払い金があれば、過払い金や利息の返還が請求できるようになりました。

そして、返還されたお金で、借金の元本が減らせる、そして額によっては返済中の借金がチャラになる、専門用語で言うと相殺(そうさい)となる場合もあります。借金の残りよりも過払い金の方が多い場合には、手元にお金が戻ってくることになります。ただし、相手が素直に過払い金請求に応じないケースもありえますので、条件をつけるか、あるいは返還を拒み裁判になるかなど様々なケースが想定されます。

弁護士など法律専門家と相談し、これまでの事例や想定されるケースなどを踏まえ、どのようにするかを考えることが望ましいといえましょう。

過払い金請求でどれくらい負担が減る?

過払い金請求において、弁護士費用の試算も含め、 過払い金請求した場合としない場合の比較をしてみましょう。

過払い金を請求する場合、基本報酬・着手金その他事務手数料+回収額の一定の割合を請求する事務所と、基本報酬ゼロで、代わりに回収額の一定の割合を少し高めに設定している事務所があります。

過払い金請求の場合、裁判にて回収するケース、裁判によらないケース、不当利得がどれくらい存在するのかなど、様々なケースが想定されます。

そこで今回は単純化し、過去の借金を完済したケースで、3社から過払い金240万円を回収、成功報酬を20%、裁判なし、着手金等を含めた手数料を 1社2万円としているケースを想定します。

手数料が3社×2万円=6万円
過払い回収額240万円×20%=48万円

計54万円を依頼した事務所に報酬として支払うことになりますが、費用は返還後となりますので、実質相談者がお金を支払うケースは少なく、支払いがあっても後の回収で相殺される形となります。

この場合ですと、240万円-54万円=186万円が戻ってくることになります。

もちろん、実情は個人の状況により大きく異なります。自分の場合はどうなるのかは、弁護士に相談し、取引履歴を取り寄せ、引き直し計算を行った上で初めて具体的に判明します。

個人再生のリスクについて

個人再生は、債務を大きく圧縮でき、かつ家や車など財産を守れる反面、リスクについてもしっかり把握することが重要です。

個人再生手続きを行うと、信用情報機関に「異動」など、イレギュラー情報が登録されます(ブラックリストに載る)。そのため、クレジットカードの作成はもとより、各種ローン、分割払い、携帯電話の分割購入などを個人再生後に行うことはできなくなります。 ただし、信用情報は5年~10年程度で回復します。

個人再生のデメリットとしては他にも、

  • 安定した収入がないと申し立てができない
  • 個人での手続きは極めて難しい
  • 官報に掲載される
  • 保証人がついている借金については、保証人への請求が行われる

など注意点があります。

一方で個人再生のメリットとして、

  • 取り立て・請求がすべてストップする
  • 借金の大幅な減額ができる
  • 借金の経緯は問われない
  • 住宅を手放す必要はない

などがあります。

個人再生でどれくらい負担が減る?

個人再生手続きを行うと、どれくらい負担が減るでしょうか。

仮に8社から1,800万円を借り入れ、金利は15%、住宅ローンはなしと仮定します。

この場合、最低基準として300万円の支払いが必要となり原則3年(例外で5年)という形で返済していくこととなります。 ただし、債務者の財産価額が多い場合は、最低基準を上回る金額の支払いが求められる場合があります。

仮に個人再生をして3年で支払う場合(弁護士に依頼し、個人再生委員就任なし)と、個人再生をせずに3年で支払う場合を比較してみましょう。

まず、事務所により料金形態・支払方式は異なりますが、弁護士費用40万円+実費というケースで計算します。

個人再生の場合、通信費などの雑費に加え官報掲載費用・裁判所への予納費用・手数料等、実費として25,000円近くかかりますので、概算の費用425,000円とします。

個人再生を行った場合、3年間で3,425,000円を支払うことになります。借金の返済額は毎月85,000円程度ですが、これでもなかなか大きな負担といえます。

これを、個人再生を使わず1,800万円を3年間で完済しようとした場合には、利息だけで400万円以上、支払総額は2200万以上になります。年間で約750万円、1ヶ月で62万円を返済するという、到底普通の給与所得者では返済できない額になります。

これは極端なケースではありますが、元金が高いローンや利息の高いローンほど、早く対策を打たないと利息の返済だけでも厳しくなります。

自己破産のリスクとは?

自己破産のリスクをシンプルに書くと、「借金がすべてなくなるかわりに、財産も一定以上の価値のものは全てなくなる」という点でしょう。

住宅などの高額財産や不動産、車などの一定以上の価値があるもの、預貯金は差押さえられます。加えて、住宅・車の差し押さえがあった場合は、家族にバレます。差し押さえられた財産は、破産管財人によってお金に換価され、債権者に分配されます。

当然、自己破産の申し立てを行うと、信用情報機関に登録され、その後の借り入れは極めて難しくなります。一般的には、破産申立後、5年~10年の間は様々な借り入れ、分割払い、携帯の割賦払いの利用はほぼ不可能といわれています。

また、破産申請後、免責許可(お金を返さなくてよいですよという裁判所の決定)が出るまでは、一部職業・資格の制限があり、該当する職業や資格職に従事している場合は仕事を休業せざるを得ません。職業・資格制限を避けるために、自己破産ではなく、個人再生を選択する人もいるくらいです。

他に自己破産のメリットとしては、個人再生・任意整理・特定調停と異なり、安定した収入がなくても手続きできるという点があります。

自己破産でどれくらい負担が減る?

自己破産の場合、借金は一律ゼロになります。

財産については、原則99万円の現預金・差押禁止財産、破産手続き開始が決定した後に得た財産を除き、「破産財団」とされ、差し押さえ、没収、換金され、債務者に分配されます。 なお、弁護士など専門家のアドバイスが不可欠ですが、交通の発達していない地方であればどうしても仕事・生活に必要な車、病気のため再加入ができない保険など事情があれば、自由財産の拡張という形で手元に残せるケースがあります。

そのため、直接的な出費は、弁護士費用・裁判所への予納金、申立金など各種実費で、40万~60万円程度が想定できます。

ただし、財産がある場合や、本来ならば財産がなく破産管財人をつけないというケースでも本人申立や司法書士申立の場合は、破産管財人が就任するケースが多いと想定した方が良いでしょう。 ただし、地域により事情は異なりますので、自身の居住地の裁判所はどのような運用を行っているのか、確認するとよいでしょう。

裁判所にもよりますが破産管財人報酬が、少額管財で20万円~、管財事件で50万円~という形で別途かかります。

財産がない場合は、同時廃止という形で、破産管財人が就任することなく、管財人報酬もかかりません。自己破産を行う場合は、財産を持っていないというケースが多いのですが、多くの弁護士事務所では自己破産費用の分割払いに応じています。そのため、本人にとって払える範囲で相談し、弁護士に支払う形となります。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

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