債務整理

債務整理を依頼する事務所の探し方

消費者金融・銀行などから借金をしていて、その返済に困ったような場合や、返済ができなくなって督促がやまない、といったような場合には債務整理をすることが必要になります。
借金の返済ができなくなって債務整理をするようなことは人生に一度あるかないかであり、人生のピンチであるこのような局面で失敗はしたくないものです。
債務整理は専門家に依頼するのですが、どのような専門家がいてどうやって選べばよいのでしょうか。
このページでは債務整理の専門家の選び方などについてお伝えします。

目次

債務整理とは何なのか?その意味は?

そもそも、「債務整理」とはどのような意味なのでしょうか?

債務整理とは、借金の返済に困ったときに利用できる法律を使って、借金の返済に対する対処をしていくことをいいます。

日本では、アメリカ連邦倒産法のように一つの法律になっているわけではなく、破産法・民事再生法といった法律や、契約の法形式で借金の返済に対して対応していくものもあり、これらの手続きをまとめた総称のことを債務整理と呼んでいます。

「借金返済の相談をするなんて恥ずかしいこと」というイメージを持っている方も多いと思うですが、毎年多くの人が債務整理を利用しています。

たとえば、裁判所利用に関する統計を取っている司法統計によると、平成30年度には破産手続を利用した方の件数は80,012件、小規模個人再生を利用した件数は12,355件、給与所得者等再生を利用した件数は856件となっており(司法統計 4 民事・行政事件数 事件の種類及び新受,既済,未済 全地方裁判所及び地方裁判所別 より)、統計にあらわれない任意整理を考えても実に多くの人が毎年任意整理を利用していることになります。

報酬をもらって債務整理することができるのは弁護士と、司法書士法で定められた認定司法書士のみとなります。

債務整理の仕組みを知ろう

それでは債務整理の個別の手続きがどのような事をしてくれるかと、そのメリット・デメリットを把握しましょう。

個人が利用する債務整理には、主に任意整理・自己破産・個人再生・特定調停という手段があり、特殊なケースとして相続放棄があります。

任意整理とは、貸金業者などの貸主と交渉をして借金の返済を軽くしてもらうように交渉をして、新しい条件での支払いの契約をするものです。

自己破産・個人再生のように裁判所に申立をするものではないので、手続が面倒ではないので気軽に利用できるのですが、反面借金の減額幅は一番小さいものです。

自己破産は裁判所に申し立てをして裁判所が認めてくれれば借金が免除されるものです。借金の返済が免除されるので返済が一番楽にはなる手続ですが、自宅がある場合には手放さなければなりません。後述しますが一部の資格を利用した職業についている方は自己破産をすると資格を失うことになるので、自己破産手続の利用が難しい場合があります。

個人再生は、裁判所に申し立てをして民事再生法が定める額にまで借金を減らしてもらったものを分割して支払っていく手続きです。

任意整理で返済する額での返済が難しいような場合に、借金を大幅に減らしてもらっての返済ができるので、上記のように資格を利用して仕事をしている人や、住宅ローンはそのままにしておけるので住宅ローンを利用して住宅を持っている人によく利用されます。

借金を相続した場合には相続放棄という手続を利用することで、相続人から外れることができて、借金を相続しなかったとしてもらうことができます。

裁判所を利用して行う借金整理の交渉が特定調停というものなのですが、あまり利用されることはありません。

借金の返済を軽減してくれたり、免除してもらうことができる債務整理ですが、手続を利用すると信用情報に登録されてしまう(ブラックリスト)というデメリットがあります。

ブラックリストになると、新しい借り入れができなくなるのはもちろん、クレジットカードなども利用できなくなるというデメリットがあります。ただし、借金が返済できなくなって支払いが遅延しても同くブラックリストになります。

また、デビットカードや前払い式カード(プリペイカード)の利用は制限されないなど、他に代わりになる方法はいくらでもあるので、借金返済が有利になるメリットの方が大きいといえるでしょう。

債務整理から解決までにはどういう流れになるのか

では債務整理を利用してから借金問題が解決するまでにはどのような流れで進むのかを見てみましょう。

まず、どの手続を利用する場合でも、弁護士・司法書士への法律相談を最初に行います。

法律相談では借金の状態や返済可能な金額などを考慮して、以後どのような手続きが適切かということを話し合い、実際に依頼がされると具体的な手続きが進行することになります。

任意整理を依頼した場合には、弁護士・司法書士は貸金業者に通知を送り、過去の取引の履歴の提出を求めます。

その取引履歴を調査して、債務額を確定した上で貸金業者と交渉し、新しく有利になった条件で契約を締結してもらい、その内容の支払いをすることになります。

自己破産をする場合には、依頼を受けたあとには、上記の債務の調査とあわせて、申立書類の作成・添付書類の収集を行います。

申立後は管財人・裁判所での面接を行って、裁判所が決定を出せば借金が免責されます。個人再生は、自己破産と同じく裁判所への申し立てを行って決定が出ると、決定内容の返済をするという流れになります。

相続放棄は特に借金の調査をする必要はなく、相続する意思がないことを裁判所に申立て、裁判所からの質問に回答し、その回答に問題がなければ裁判所が決定を下して相続人でなくなり、債務から自由になります。

どのような状態になっていたら債務整理の専門家に相談すればよい?

このような債務整理ですが、どのような状況になっていれば弁護士や司法書士に相談・依頼すれば良いのでしょうか。

まず、債務整理のそれぞれの手続きは、借金の総額と支出できる金額のバランスによって決まり、特に法律で「自己破産をする場合には借金がいくら以上になっていること」などといった決め方をしていません。

そのため、「借金の額がいくらになったから債務整理を弁護士・司法書士に依頼することにしましょう」という決まり方はしません。

借金をするようになったいくつかの兆候とあわせて相談するタイミングを検討しましょう。

借金が増えてくると、消費者金融への支払い日に返済をするための現金がないため、他の消費者金融に枠があればそこから借り入れをして返済をしようとします。もし他の消費者金融などの枠がなければ、借り入れをしていない会社に新たに申し込みをして借り入れを行って返済をする場合があります。

当然ですが借り入れをすると利息が発生するので、こうなってくるともはや返済できなくなるまで借入を繰り返すことになりますので、この段階で相談・依頼するのが最も理想的です。

借金癖がついた人でも、ボーナスがある・生活費を削ればなんとか返済できているという状態になっていると、ギリギリの状態でなんとかやりくりしているという方も居るでしょう。

しかし、たとえばあてにしていたボーナスがかなり減った、冠婚葬祭で予期せぬ出費があった、子どもが中学にあがる、などをきっかけに、返済が滞りはじめると、貸金業者から督促が来るようになります。

なんとか頑張って借金の支払をしていて、精神的に追い詰められているにもかかわらず、さらに電話・通知での督促がくるようになると、さらに精神的に余裕がなくなります。

自殺原因のかなりのパーセンテージを占めるのが経済的理由でもあり、高度のストレス状態が長く続くと精神疾患などのリスクも高まります。このような状態になった場合には弁護士・司法書士への債務整理の相談は急いですべきだといえるでしょう。

電話での通知や書面を無視し続けていると、そのような状態がなれてしまいますが、貸金業者は何もしないわけではありません。3ヶ月程度連絡がとれない時期があると、裁判を起こしてくることになり、最終的には給与を差し押さえにくることになります。

裁判に勝訴すれば給与を差し押さえて回収をするという貸金業者もおりますので、裁判を起こされたならばすぐに依頼が必要です。

さらに住宅ローンの支払いが滞ったような場合には注意が必要です。住宅ローンをそのままにして住宅を維持するための個人再生を利用する場合には、住宅ローンの返済が6ヶ月以上滞ると利用することができなくなります。

法律上は6ヶ月までですが、実際には2,3か月滞るだけでも住宅を維持するのが難しくなることがあるので、住宅を維持したい場合には早め早めの債務整理の相談をするべきといえます。

債務整理相談は弁護士にするの?司法書士にするの?

ではこの債務整理ですが弁護士と司法書士ではどちらに相談をすべきなのでしょうか。インターネット・テレビやラジオ・駅の看板などに弁護士・司法書士が広告を出しているのを見かけますよね。

債務整理は上述したとおり、弁護士法における法律事務に該当するため、報酬を得てすることができるのは弁護士で、例外的に司法書士の中でも簡易裁判所の代理権を有している認定司法書士が手続を代行することができます。

ただし、司法書士については、140万円未満の債務整理の交渉と、自己破産・個人再生の書面の作成ができるのみで、権限に制限があります。そのため、金額が140万円をこえる借り入れがある会社がある場合には、代理権がありません。

また自己破産や個人再生の申し立てをすると、裁判所や管財人・再生委員といった人たちと面談をする必要があります。

自己破産・個人再生の手続きを司法書士に依頼する場合には、「申立書類の作成代行」という位置づけになり、これら裁判所や管財人・再生委員と面接をする期日においては司法書士は期日に依頼者に同行することができません。

そのため、面談をする場合には一人で行くことが必要になります。
確かに、これらの面談は、借金についての詳しいやりとりや、借金をした原因についての確認、反省があるかどうかの確認など、法律的な議論をかわすようなものではありません。

しかし、万が一面談時に不自然な点があったり、不適切な発言を行ったような場合には、以後の手続き進行に影響することがあります。

さらに、自己破産においては実務として、弁護士による申立がされた場合には、適切な申立が期待できるため、同時廃止という簡単な手続きですすめることができても、本人からの申し立てについては不正な点がないかなどの確認をする必要があるため少額管財とする、という運用がされている場合があります。司法書士に依頼しても申し立ては書類作成代行であるため本人申立として少額管財になるという運用がされている場合があります。

少額管財になると、引き継ぎ予納金の支払いが必要になり、その額は東京地方裁判所に申し立てをする場合には20万円以上が必要になり、不要な出費を強いられることになるといえます。

また、借り入れ期間が長い場合には、貸金業者が違法な利息を受け取っている場合があり、それを返してもらう過払い金請求ができる場合があります。この過払い金が140万円を超えている場合には司法書士は代理をすることができません。

以上より、債務整理を依頼する場合には司法書士よりも弁護士に依頼をするほうが得策といえます。

どの手続が自分にあっているのかを知る判断基準は?

どの手続が自分に適しているのかの判断の方法を検討します。

上述もしましたが、どの手続がその人にあっているかを判断するには、借金の額と支払いができる額のバランスによって決まります。

借金がいくら以上になったら自己破産・個人再生・任意整理なのか、という特定の数字によって手続が決まるわけではありません。

任意整理と個人再生は借金を返済することが前提の手続です。そのため、病気や怪我で仕事ができないなどで、収入を失っているような場合には、借金の返済がそもそもできる場合ではありませんので、任意整理や個人再生を利用するという選択肢はなく、自己破産を利用することになります。

任意整理については、現在の債務整理実務上、元本額を36回(3年)で分割した金額を支払う、という形で決まることが基本的になります。

支払をするのであれば、期間が長くなってもかまわないので月々の支払金額を下げてほしいという希望がある方も多いのですが、現時点で支払が厳しくなっている方が3年以上も順調に支払ができるほうが珍しいという事情もあり、36回分割以上の支払には応じてもらえることはほとんどありません。

そのため、借金額と支払可能額のバランスから見て、元本を36回分割で支払えないような場合には任意整理は利用することはできず、自己破産手続の利用を考えることになります。

つまり、借金が元本で300万円ある場合には、月々8万4,000円程度の支払いができなければ任意整理はできません。月の返済可能額が10万程度あるような場合には任意整理も手続の選択肢として検討できますが、月に5万円くらいの返済可能額しかないような場合にはそもそも任意整理が手続の選択肢としてはずれることになります。

ただ、上述した通り、自己破産手続を利用すると、住宅の維持ができなくなったり、警備員・宅建業などの職業についている人は手続期間中には欠格事由として資格を利用した仕事に就くことができなくなります。

そのような場合に個人再生を利用するというのが基本的な流れとなります。
ただし、いずれも必ずそうしなければならないというわけではなく、支払が可能であるような場合でも難しいような事情があるのであれば任意整理ではなく自己破産を利用することもできます。

以上は借金額と収支のバランスで検討しましたが、次に、その人に関する事情から検討してみましょう。

奨学金の借り入れをした方に多いのですが、債権の中に連帯保証人が居るような場合があります。このような場合には、自己破産・個人再生の手続きの中では必ず債務整理の対象となります。

しかし、任意整理の場合には、個別に貸金業者と交渉をするだけなので、奨学金は外す、連帯保証人がついている債務は外す、という事が可能になります。
どうしても連帯保証人に迷惑をかけることができないというような場合には任意整理をすることが第一選択肢になります。

住宅ローンを組んでる住宅を維持したいような場合には個人再生が一番適しているといえます。

しかし、住宅の価格のほうが債務額を上回る、いわゆるアンダーローンといわれる状態の場合や、住宅ローンを利用していない・完済しているような場合、住宅に関して別の借り入れの抵当権を設定している場合には、個人再生を利用することが難しくなります。

このような場合には、住宅を手放さなければならなくなるのですが、任意売却という不動産に関する売却行為を行って引っ越し代を確保したり、身内などでお金を出してくれる人がいるような場合には、買い取ってもらってそのまま賃貸をして住み続けるという方法も検討材料としてあがります。

様々なケースがありますので、どの手続にするかを考えるよりも、どの手続きが適切かを専門家に判断してもらうのが賢い方法であるといえます。

債務整理にはどのくらいの費用がかかるのか

債務整理をするにあたっては弁護士・司法書士を利用するわけですが、弁護士・司法書士を利用するということは当然費用もかかります。

どのような費用がかかるか、という観点から弁護士・司法書士の選び方も検討しましょう。

まず、弁護士費用・司法書士費用については、かつては報酬規程など弁護士会・司法書士会の規約で決められていたのですが、現在は自由化されています。

しかし、債務整理については過去に不正な報酬の請求をする弁護士・司法書士が相次いだこともあり、債務整理の一部のものについては日本弁護士連合会・日本司法書士連合会がそれぞれ上限を定める規則をおいています。

弁護士・司法書士に支払う費用・報酬といっても様々な種類がありますので、細かく見てみましょう。

まず、弁護士・司法書士に依頼するには、まずは相談をするところから始めます。弁護士・司法書士などの法律専門家に相談をする場合には、30分5,000円以上の相談料がかかる事が通常です。

借金の相談には借入先・収支の確認・方針についての希望を聞いたりするなどして、1時間程度の相談時間になることが通常ですので、そうすると1回の相談に1万円がかかるとなりそうです。

しかし、借金問題についての相談が必要な状態になっている場合に、1万円の費用支出すら惜しいという事になっているのが通常で、このような費用がなければ相談すらできないとなると、相談自体ができなくなってしまいます。

そのため、借金問題に力をいれている事務所は相談料は無料としたり、相談料は必要であるがそのまま依頼をしてくれれば相談料は免除する、というところがほとんどです。

なお、法律相談については弁護士会や司法書士会・法テラス・市区町村などの機関において無料で相談することができますが、結局は弁護士・司法書士に依頼をすることになるので、無料で相談できる債務整理に強い弁護士・司法書士に最初から相談するのが賢いといえます。

なお、法律相談について費用の上限は定められていません。弁護士・司法書士に依頼をする場合には、着手金というものがかかります。着手金は弁護士・司法書士が仕事にとりかかるだけで必要なもので、債務整理が成功するかどうかに関わらず必要になります。

通常の任意整理については弁護士も司法書士も上限は1社5万円と定められており、実際に5万円としている弁護士・司法書士の事務所がほとんどです。

たとえば銀行1社・消費者金融2社・奨学金の借り入れがあるような場合には、奨学金以外の銀行・消費者金融の任意整理をしますが、この場合には5万円×3社で15万円の支払が必要になります。

着手金は基本的には一括して支払う原則なのですが、上述した通り債務整理が必要な局面でこのような金額を一括で支払うことができる人のほうが少数です。
そのため、債務整理に力を入れている弁護士・司法書士は、これらの金額を分割払いとしてくれます。

分割したとしても、そもそもの支払がカツカツで払えないと思うかもしれませんが、弁護士・司法書士に依頼をした後は貸金業者への支払いをストップすることになりますので、その分を分割支払いに充てることになりますので、無理なく支払いができます。

案件が解決したときに支払う金額には2種類のものがあります。

まず、報酬金(解決報酬金)といって、1件解決するごとにいくら、という形で支払が必要なものです。弁護士会・司法書士会の報酬の上限としては1件あたりについて2万円を上限としており、債権者商工ローンである場合には5万円となっており、相場も2万円程度であることがほとんどです。

また、借り入れが古く支払いすぎていた額があるような場合には、計算によって減額するような場合もあり、その減額した分に一定の割合を掛けたものが減額報酬金として請求されることになります。

減額報酬金については減額した額の10%が上限と定められており、相場もこの金額であることがほとんどです。

たとえば50万円が元本であるような場合に、交渉結果30万円にまで債務が減額された場合には20万円×10%=2万円が減額報酬金となります。

自己破産・個人再生については弁護士・司法書士ともに上限は設定されていませんが、20万円~40万円程度の費用がかかることがあり、事務所によって異なります。

相続放棄に関しても弁護士・司法書士ともに上限は設定されておらず、5万円~10万円程度の費用がかかります。

お金がない状態なのでなるべく安い事務所に依頼をしたい、という方も多いと思うのですが、あまりにも費用を低く設定していて、債務整理に関する実績がない弁護士・司法書士に依頼をしてしまうと、債務整理が上手くいかないような場合もあります。

弁護士費用を比べながら依頼をするのは一つの方法ですが、極端に安すぎる事務所は逆に注意が必要な場合がありますので注意をしましょう。

どの弁護士・司法書士を選んだらいいの?確認すべきポイント

では、実際に弁護士・司法書士に相談・依頼をする場合にはどのようなポイントに注目すべきでしょうか。

まず、弁護士・司法書士にも得意・不得意な分野があります。

弁護士・司法書士の仕事の分野として、主に個人の法律問題に取り組む個人法務と、会社・企業などの問題に取り組む企業法務があります。

債務整理は、個人の借金問題に関するものですので、個人法務に力をいれている弁護士・司法書士を探すことになります。

債務整理に注力している弁護士は、ホームページで債務整理に関してどのような実績があるか、どのような取組をしているか、費用がいくらかかるのかを明示していますので、しっかりと確認をしましょう。

ただ、過去に債務整理やその他の分野で問題を起こして、所属している弁護士会・司法書士会から懲戒をされている弁護士・司法書士が居ます。

懲戒されている弁護士・司法書士に関してはホームページなど様々なところで公開されています。

そのため、見つけた事務所名、弁護士・司法書士の名前+懲戒、といったキーワードで過去に懲戒処分を受けていないか(過去には懲戒処分として業務停止を命ぜられているときに業務をしている弁護士・司法書士もいます)を確認しましょう。

次に営業時間を確認します。平日の日中など働いている人が法律相談をするためには、夜間や土日などに事務所を開けてくれている事務所のほうが相談しやすいのは確かです。

債務整理に力を入れている事務所は、夜間や土日など、働いている人でも相談しやすい時間に事務所で相談できる体制を整えています。

次にこれらの事務所の返事や折り返しの連絡の対応を確認します。たとえば相談の予約をしたような場合に、その返事をどれくらいでくれるのか?電話をかけた際にすぐに対応してくれるか、折り返しの連絡が必要なものになった場合にはすぐに連絡をしてくれるか、という事を確認します。

もし、その連絡が遅いような事務所だと、人手が足りておらず、案件を長期間放置されていつになっても終わらない、債務整理を依頼したにもかかわらず貸金業者から訴訟を起こされるといった事態が発生しかねません。

次に、実際に相談をして弁護士・司法書士と相性の合う人かどうかを確認しましょう。

債務整理は長い場合には1年以上も手続に時間がかかるもので、自己破産の申し立て前後などには頻繁なやりとりが発生します。弁護士・司法書士といっても人ですので、相性が悪い・話をしていても噛み合わない、というような事があると、どんどん疎遠になり手続が全く進まない、という事が発生することもあります。

弁護士・司法書士と相性が合うか、担当してくれる事務員・パラリーガルの方が話しやすいかといった事を検討しましょう。もし法律相談をした際に「ちょっと合わないなぁ…」と思った場合には、その場で依頼せず別の弁護士・司法書士に相談をすることができます。

債務整理をするにあたっての無料相談窓口

債務整理を検討するにあたって無料で相談できる窓口にはどのようなものがあるかを知っておきましょう。

まず、上述したように、昨今では債務整理に力を入れている弁護士・司法書士は、債務整理に関する相談については無料で応じています。

債務整理はどのような機関に相談をしても最終的には弁護士・司法書士に依頼をする必要があるので、依頼をすることを考えた相談が最もよいといえます。
弁護士・司法書士は必ず都道府県の弁護士会・司法書士会に所属をしています。

それらの弁護士会・司法書士会は、無料で相談をする日を設けており、債務整理に関する相談もできます。

相談窓口に居る人は弁護士会・司法書士会から選ばれる人で、債務整理に力を入れている人が居るときには良い相談をすることができるでしょう。

次に、法テラスという、国が設置した機関において、弁護士が無料で法律相談を受け付けており、ここで債務整理を相談することも可能です。

この場合も、相談窓口に来てくれた弁護士が債務整理に取り組んでいる弁護士であり、そのまま依頼を受けてくれるような場合には借金問題の解決が期待できます。

次に、市区町村において、市民の相談に乗る窓口があります。一般的な相談を受けている窓口があったり、特定の曜日に弁護士に来てもらって相談をすることができる場合もあります。

市区町村の相談員が相談に乗る場合には、債務整理の権限がないので、あくまで一般的な相談をできるにすぎないので注意が必要です。

相談だけで言うと、お金を貸している貸金業者が返済に困ったときの相談窓口を設けています。ここでの相談は返済ができなくなった場合に債務整理をしないでどうやって返済をしていくかを一緒に考える程度です。

財団法人日本クレジットカウンセリング協会という法人では、消費者保護という観点から公正・中立なカウンセリングを行っています。債務に関する相談はもちろん、家計の立て直しに関する相談もできる上に、任意整理に関しては無料で引き受けてくれることになっています。

注意をしてほしいのが、よくわからない任意の団体です。かつては社団法人やどのような団体かわからない任意の団体が借金についての相談を受けているものが非常に多くありました。

このような団体に相談をして債務整理が必要だとわかった場合には、弁護士や司法書士を紹介してくれるということがあるようですが、この場合に紹介された弁護士・司法書士がどのような人かに注意が必要です。

実は、上述した懲戒をうけて営業が難しくなった弁護士・司法書士が、その目を避けるために社団法人などの法人を立ち上げたり、団体の名前で無料で相談を受けて紹介を受けるという方法を利用していることがあります。

また、弁護士・司法書士ではない者が報酬を受けとって債務整理をはじめるということもあり、適正な処理がされずに被害をこうむることもあります。

このような団体がすべて悪いものではないのですが、債務整理を相談できる弁護士・司法書士が無料で相談を受けているので、わざわざこういった機関に相談する必要性は高くないといえるでしょう。

債務整理や無料相談についてよくある質問を知っておこう

債務整理そのものや無料相談についてよくある質問をまとめました。

Q:家族に内緒で債務整理を相談・依頼することはできますか?

A:家族に内緒で相談することは可能ですし、場合によっては家族に内緒にしたまま債務整理を行うことも可能です。

債務整理の相談については家族に内緒ですることもできますし、相談があったことを家族などに公表することもありません。また家族から問い合わせがあったとしても一切回答しません。

ただし、自己破産手続などで、家計を同一にしている家族がいるような場合には家族に関する情報が必要な場合や、送付物が開けられて届くようなこともあるので、手続をすべて家族に内緒で行うのは難しい場合もありますが、最大限の配慮は行います。

Q:借金が今いくらあるのかについて、正確な金額がわからなくても相談できますか?

A:相談自体は可能です。

消費者金融や銀行のカードローンを利用しているような場合には、借入と返済を繰り返すような場合が通常で、その結果今いくら借り入れをしているのかの正確な金額を把握できない方のほうが多いです。

そのため、相談時には債務の正確な金額について把握する必要はありません。
ただし、債務がいくらあるかは、債務整理の方針に大きく影響しますので、大体の金額を把握しておくことは必要でしょう。

Q:債務整理の相談はどのような事を聞かれますか?

A:債務整理の方針を決めるために必要な情報が聞かれます。

  • どこから借金をしているか(借入先)
  • いくら借金をしているか
  • いつから借り入れをしているか
  • 毎月いくら返済しているか
  • 担保や保証人の有無
  • 現在の収支の状況と毎月返済できる金額
  • 借金をした理由
  • どのような財産があるか

上述したとおり、借金の額を1円単位で正確に伝えられなくても相談はできますし、収支の状況も大体でも構いません。しかし、借金の総額が100万円単位でずれる、毎月支払うことができる金額が何万円も違うということがあると、当初たてた債務整理の方針がうまくいかないということもあります。事前にある程度準備しておくと良いでしょう。

Q:交際相手から個人的に借入をしているものがあるのですが申告する必要はありますか?

A:借入をしているものについては、言いづらいものでも申告しましょう。

親族・友人・知人・交際相手などから借り入れをしている場合に、わからないと思って申告しないで、返済をしているようなケースがまれにあります。

自己破産や個人再生を利用する際には、銀行の通帳の提出義務がありますので、もし振り込みをしたような場合には名義が残ります。任意整理では問題になりませんが、自己破産や個人再生をするような場合には偏頗弁済という手続で絶対にやってはいけない行為に該当し、後々不利益となります。

言いづらいものについても弁護士・司法書士にきちんと申告をして、対処方法を考えてもらうようにしましょう。

Q:弁護士に依頼をするとブラックリストには載らずに債務整理ができますか?

A:信用情報に登録がされるブラックリストは、延滞をする、債務整理をする場合には必ず登録されるもので、弁護士・司法書士が債務整理をすれば避けられるものではありません。

たしかに、自動車のローンや住宅ローンが組めないなどで不便を感じる人もいるかもしれません。ただ債務整理をする以上、このような借入に頼らない生活をすることをするべきといえますし、クレジットカードについてはデビットカードやプリペイドカードなどの代替手段もありますので、どのような不利益が発生するかも相談するようにしてみましょう。

Q:家族に保証人になってもらっている債務があります。保証人に迷惑かけずに債務整理する方法はありませんか?

A:任意整理ができるかどうか検討しましょう。奨学金や住宅ローンなどは保証人をつける債務もあります。

このような債務については自己破産や個人再生をすると、すべての債権者に手続に参加してもらう必要があるので、債権者は保証人に請求をしていくことになります。

任意整理は裁判所への申し立てをする手続きではなく、個別の債権者との交渉をする手続なので、保証人のあるも借金については手続きの対象から外すという措置ができます。

ただし、借金の支払いができなくなってしまっているような場合にはどうしても自己破産・個人再生をせざるを得ない場合もあります。

その場合でも、保証人にどのように対応していくのかについても弁護士が一緒に考えてくれますので、正直に相談をするようにしましょう。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

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