債務整理

ブラックリストとは、本当は何?徹底解説!

いわゆる「ブラックリスト」とは、各種金融機関が提携する信用情報機関に事故情報が登録される事を総称して、「ブラックリストに載る」などの形で呼びます。
当記事ではブラックリストについて解説いたします。

目次

ブラックリストに登録されてしまう理由

最初に通称「ブラックリスト」について、詳しく説明します。

金融機関の関係者は、組織にもよりますが「ブラックリスト」という言葉を、仕事上で使うことはまれです。信用情報機関に事故情報が掲載されることを俗にブラックリストに載ると言っているにすぎません。

信用情報機関には、銀行系の全国銀行個人信用情報センター(KSC)、クレジット会社・信販会社主体のCIC(クレジットインフォメーションセンター)、消費者金融系主体の日本信用情報機構(JICC)の3団体があります。

原則として、

  • 61日以上の支払遅延(延滞)があるもの
  • 債務整理を行った場合
  • 携帯の分割払いが未払いだった場合
  • 奨学金の未払いがあった場合

などに、各業者が加入している機関に「未払いが長期になりました」「債務整理をしました」という情報が登録されます。

これがいわゆる世間でいう「ブラックリスト」入りです。ただし、このようなイレギュラー情報・事故情報が信用情報機関に載ったからといって、次のような不利益を被ることはありません。

  • 一生ブラックリストに掲載される
  • 就職・社会生活・結婚などに影響を及ぼす
  • 債務整理の情報が市役所などに登録される
  • ブラックリストの情報が戸籍に登録される

また、各種信用情報機関の関係者・取扱者については、情報の取り扱いについて、極めて重要な個人情報として扱っています。そのため「あなたの信用情報が漏れています」という連絡もまず詐欺と疑って、警察に相談してください。

過払い金請求はブラックリストに載ってしまう?

過払い金の請求でブラックリストに掲載されるかですが、借金を完済している場合と、現在も借り入れがある場合で異なります。

借金を完済している場合であれば、信用情報の心配はせずに、心置きなく弁護士に依頼して、過払い金請求を行いましょう。完済後の手続きであれば、過払い金請求を行っても、ブラックリストに掲載されることはありません。

しかし、借り入れがあり、過払い金が借金の残りよりも少ない場合には、債務整理をしたという扱いになりますので、イレギュラーな返済が行われた履歴が残り、ブラックリストに載ります。今後ローンを借りる、仕事上の借り入れをする必要があるなど、信用情報に傷をつけたくない場合は、借金を完済し、少し時間をおいた後で過払い金請求を行うことを強くおすすめします。

ただし、借り入れがある場合でも、過払い金が借金の残りよりも多い場合には、過払い金で借金を完済することができますので、ブラックリストには載りません。この場合には借金がゼロになった上に、手元にお金が戻ってきます。

過払い金の時効は最後の返済後10年のため、過払い金に心当たりがある場合は、請求期限を迎える前に、早めに弁護士に相談するようにしましょう。

自分では10年を過ぎていたと思っても、弁護士が取引履歴を確認すると、問題なく請求できるケースもあり得ます。大まかに2010年ごろまで借金をしていた場合や20%を超える金利でお金を借りていた場合には、いち早く弁護士に相談しましょう。

いずれにせよ、弁護士など法律専門家に依頼して、取引履歴を専門家の目で確認してもらうことで、どこまでを過払い金の範囲とできるかが明確にわかりますし、専門家の側としても、期間が長くなるように法律に基尽く上での最大限の配慮をしてくれます。

ブラックリストを管理しているのは?

前述の通り、ブラックリスト(信用情報)を管理しているのは、

  • 銀行系の全国銀行個人信用情報センター(KSC)
  • クレジット会社・信販会社主体のCIC(クレジットインフォメーションセンター)
  • 消費者金融系主体の日本信用情報機構(JICC)

の三社です。

この三社は、CRIN(クリン)という、主に現時点での重大な事故情報や本人申告情報などの共有を行っています。

CRIN上で共有されるのは、「現在延滞があるか」「本人から、同姓同名の人がいる」「免許証を悪用された」「借金を出来ないようにしてほしい」などの本人申告のデータと、現在の延滞や貸倒れ、代位弁済などデータが残っているかというデータが共有されます。

また、CIC・JICCは別途「FINE」という仕組みを構築し、借入額を共有することで、総量規制を超えた貸し付けを防げるよう、氏名や住所などの個人情報と、借入先、借入額や残高、延滞情報を共有しています。

このように、一定の信用情報に関しては、各機関で共有する仕組みができているといえます。

ブラックリストに登録されているかを確認するには?

自分の信用情報を確認するには自分で信用情報機関に確認することが必要です。ただし、取り寄せた資料にはブラックリストに載っている、載っていないではなく、過去の支払い履歴や延滞情報などがありますので、明確にブラックなのかどうかを確認したい場合には弁護士に相談するようにしましょう。

全国銀行個人信用情報センター(KSC)への開示請求をする場合

  • 公式サイトより登録情報開示申込書をダウンロード、記入
  • 郵便局で1,000円の定額小為替購入
  • 運転免許証、保険証など2種類の身分証の写しの用意
  • 上記書類を全国銀行個人信用情報センターへ郵送

株式会社 シー・アイ・シー(CIC)への開示請求をする場合

CICはインターネットを通し、PC・スマホで開示請求ができます。

  • 公式サイトで、契約時に利用した電話番号から電話、受付番号を取得
  • 1時間以内に受付番号を取得
  • 開示報告書をダウンロード

また、郵送でも請求は可能ですが、重要な個人情報のため、本人限定受取郵便で送付され、受け取り時に身分証が必要です。

株式会社日本信用情報機構へ開示請求をする場合

JICCはスマホアプリを通した開示手続きが可能です。

  • 公式サイトよりアプリのダウンロード・利用規約の確認・パスワード発行手続きを行う
  • パスワードを1時間以内に入力し、情報入力、本人確認書類の撮影・送信を行う
  • クレジットカードかコンビニでで手数料を支払うと、後日簡易書留で結果が郵送

開示請求の前には、身分証の用意や旧住所・旧姓・電話番号などの過去の情報も含めた正確な情報を準備することが要されます。

ブラックリストに載ったらどうする?

ブラックリストに載ってしまった場合、つまり信用情報機関に延滞や債務整理などの事故情報が登録された場合には次のようなことが起こります。

  • クレジットカードの審査に落ちる
  • 住宅ローン、自動車ローンなど各種ローンが組めない
  • 携帯電話の分割払いができない
  • 連帯保証人になれない
  • 通常の分割払いも利用できない

という状態になります。信用情報機関への事故情報などの掲載期間は、信用情報機関3社の扱いと状況によりますが、数か月~10年程度とかなり幅があります。支払の滞納の場合には数か月、自己破産や個人再生の場合には最長10年を目安にお考えください。

全国銀行個人信用情報センターについては、銀行系ですので、他の信用情報機関に比べ、各種滞納、債務整理への登録情報・登録期間が長く厳しいです。

特に個人再生・自己破産などの重大な事故情報は、官報(国が発行する日刊新聞)に、個人再生の認可、自己破産の免責が掲載された日から、個人再生(民事再生)・自己破産であることが10年記録されます。

長期延滞や強制解約、保証履行(返済になんらかのトラブルがあり、保証会社が代位弁済、つまり肩代わりをした)は5年記録されます。

このように、各種債務整理を行うと、原則として銀行からの借り入れは極めて難しくなります。

ブラックリストに載ると様々な意味で信用に傷が付いてしまうわけですが、だからといって「絶対にお金を借りられない、クレジットカードを作れない」とはいえないのには理由があります。

例えば、クレジットカードの場合、保証金(10万円程度)を支払うことで信用情報にかかわらず加入できるカードがあります。(ただし、一括払いのみ・保証金の範囲内でしか使えないなど、完全にクレジットヒストリーの再構築とETCカードの利用代わりにしか使えません)基本的な決済は、銀行残高から支払う形式のデビットカードでも問題なくできます。

唯一、ETCカードについては20,000円からの保証金を積むことで、ETCパーソナルカードというのが作成できます。

ローンに関しても、夫婦であればもう片方が連帯保証人になることはできますし、事故後きちんと経済面を立て直し、金融機関の信用を得られれば、金融機関の裁量・預貯金・担保などの総合的な保全を踏まえた上で、借り入れを起こせるケースもあります。

会社の経営をされている方や個人事業をされている方で、業績が思わしくないが、個人情報に影響を与えたくないという場合は、「経営者保証ガイドライン」という制度が存在します。

この制度を使うと一定の財産、自宅・車を残しつつ、信用情報に影響を与えることなく債務を整理できる可能性があります。こちらは、弁護士・公認会計士・税理士など専門家に相談の上、進めることが必要です。

ブラックリストの登録情報は消せるのか?

誤った情報の場合は例外的に削除することができますが、それ以外はブラックリストの登録情報を消すことはできません。

ブラックリスト・個人信用情報・事故情報などを消せますと宣伝している業者は詐欺です。けして連絡したり、相手にしてはいけません。一度だまされると、業者間で「被害者リスト(カモリスト)」が出回り、二重、三重の被害や、別の形での不正請求を受ける恐れもあります。

とはいえ、関係のない取引や誤った情報の登録がされている場合は、登録を修正してもらわないといけません。そのためには、まず前述の信用情報機関3社に信用情報の開示請求を行い、全機関の信用情報の登録内容に不審点がないかを確認することが第一です。そこで、不審な情報が存在した場合、そのデータを登録した会社に連絡し、「情報が間違いである」ことを伝える必要があります。

その上で、「間違いであることを示す客観的な資料・情報を示す」「訂正・削除依頼を行う」ことで、登録業者の方から消してもらう必要があります。

ただし、登録情報を削除できる例外もあります。

  • 登録元会社へお問い合わせを行った結果、解決できない+誤った信用情報が登録されている可能性がある
  • お客様から登録元会社へのお問い合わせができない合理的な理由があり(相手先との連絡が出来ない、業者が倒産したなど)、かつ誤った信用情報が登録されている可能性がある場合

などに関しては、各信用情報機関が職権で訂正してくれるケースもあります。しかし、原則は登録をした業者に問い合わせ、訂正・削除依頼を行うことが第一で、どうしても難しい場合にのみ、信用情報機関に理由を添えて直接訂正を依頼することとなります。

いずれにしても、覚えがない情報がある場合は、その情報を登録した事業者に直接問い合わせましょう。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

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