過払い金請求で保証人に迷惑がかかる?保証人が過払い金請求する条件について

「毎月の返済が大変だから、返済額を減らしたい!」「完済したけれど、過払い金がある事が分かったから請求したい!」など、借金がゼロになったり、お金が戻ってくる過払い金はとても魅力的。今すぐにでも請求したいと考えている方は多いのではないでしょうか?

しかし、借り入れをした際に保証人を立てているなら要注意。過払い金請求をすることで、保証人に迷惑がかかってしまう可能性があります。

本記事では、過払い金請求でどのように保証人に迷惑がかかるのか、どうすれば迷惑をかけずに過払い金を請求できるかを詳しくご説明いたします。保証人が返済を肩代わりしたケースについてもご紹介するので、当てはまる方は確認しておきましょう。

保証人がついた過払い金の請求について

貸金業者に借入をした際、保証人を立てているケースは多くあります。しかし、過払い金請求のときに保証人に影響が及ぶところまで考えている方は少ないのではないでしょうか?

ここでは、保証人を立てて借り入れをしている場合、過払い金請求でどのような影響が出るのか、借金返済中と完済後の2つの状況に分けてご説明致します。

借金返済中の過払い金請求に保証人がいるケース

過払い金とは、本来であれば払う必要のないお金のこと。払いすぎたお金を返してもらう、という行為なので、借金の返済中であっても返還請求が可能です。

しかし返済中に過払い金請求をすると、「借金の返済が難しいので、借金を減らす取引をした」とみなされて債務整理(任意整理)をすることになるので要注意。債務整理をすると、借り主から返済が見込めない、ということで貸金業者から保証人に代理返済の催促がいくことになります。この際、これまで借り主が返済してきた毎月の返済額をそのまま引き継ぐのではなく、借金の残高を一気に請求されるので、保証人には多大な迷惑がかかってしまうでしょう。

ただし、返済中であっても保証人に迷惑をかけることなく過払い金請求ができるケースはあります。それは、過払い金によって借金の残高がゼロになる場合。過払い金と今ある借金を相殺して残金がゼロになれば、債務整理をしたとみなされないため、保証人に代理返済の請求が行くことはありません。

保証人に迷惑をかけたくないのならば、過払い金が借金の残高よりも多いかを確認してからにすると良いでしょう。

完済後の過払い金請求に保証人がついているケース

既に借金を完済していれば、過払い金を請求しても保証人に何らかの影響がでることは全くありません。

貸金業者は「貸し付けたお金を、利息を含めて満額返済してもらうこと」が第一です。返済中に過払い金請求を起こされると、満額返済が難しいと判断して保証人に連絡をとったり、今後取引をする際の判断材料にするために信用情報機関に異動情報を載せたりするなど、自衛の手段をとるのです。
(信用情報機関に異動情報が載る、とは俗に言う「ブラックリストに載る」ということです。5〜7年は他社であってもクレジットカードが使えなくなったり、銀行のローン審査が通りにくくなったりしてしまいます。)

その点、既に完済している場合は、そもそも貸金業者が自衛の手段をとる必要がありません。保証人に連絡が行くことも、保証人の信用情報に傷がつくこともありませんので、安心して過払い金請求を行うことができます。

連帯保証人の過払い金も請求可能

過払い金に興味がある方の中には、自分が借り主ではなく連帯保証人で、既に借金の代理返済をしている、もしくはしていた、という方もいらっしゃるでしょう。そこで、連帯保証人と保証人の違いはなんなのか、保証人は過払い金請求は可能なのかをご説明致します。

保証人と連帯保証人の違い

保証人と連帯保証人は同じようにも思えますが、決定的な違いが3つあります。それは、

  • 保証人は「催告の抗弁」ができるが、連帯保証人はできない
  • 保証人は「検索の抗弁」ができるが、連帯保証人はできない
  • 保証人が複数いる場合、保証人であれば「分別の利益」があるが、連帯保証人にはない

「催促の抗弁]とは、金融業者から返済請求の連絡が来た時に保証人は「まずは借主に連絡して、借主から回収してくれ」と言えますが、連帯保証人は言えないということです。連帯保証人は返済請求が来たら支払わなければなりません。

「検索の抗弁」とは、借主に財産がある場合、(保証人が支払わなくて済むように)財産の差し押さえをするように主張することができますが、連帯保証人は主張できません。仮に借主に返済できるだけの財産があったとしても連帯保証人は支払わなければなりません。

「分別の利益」とは、保証人1人あたりの返済額の上限が「借金額を人数で割った金額」と決められていることです。仮に借金が100万円で保証人が2人なら、保証人が支払うべき金額は50万円です。しかし、連帯保証人の場合には上限がありませんので100万円の借金に対して、全額の100万円を支払わなければなりません。

それだけ連帯保証人の責任は重たいということです。

過払い金発生条件を満たしていれば連帯保証人の過払い金請求もできる

連帯保証人は借り主と同じような責任があるので、過払い金請求をすることも可能です。以下の2つの条件を満たしていて、過払い金が発生しているかどうかを確認しておきましょう。

  • 2010年(平成22年)6月17日以前に借入が開始していること
  • 借金を完済してから10年以内であること

ただし、上の2つの条件を満たしているからといって、必ず過払い金が発生しているとは限りません。借金をしていた貸金業者によって、設定していた金利が違うことが原因です。過払い金が発生しているかどうかは、取引履歴を請求するなどの作業が必要なので、弁護士に依頼して確かめてもらうと良いでしょう。

また、過払い金があったとしても貸金業者が既に倒産している、もしくは過払い金請求中に倒産してしまった場合には請求ができないので注意しましょう。

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過払い金の請求権利は発生の時期によって変わります

連帯保証人や保証人が過払い金を請求することは可能ですが、実はできないケースもあります。連帯保証人や保証人が過払い金請求するための条件や権利について、以下で詳しく見ていきましょう。

保証人が借金の肩代わりを始めた段階で、過払い金が発生していた場合

債務者が返済を始めた時点で過払い金が発生していた場合、債務者が返済不能になって保証人が代わりに返済を始めた段階でも当然過払い金が発生しています。つまり、債務者にも保証人にも過払い金があった、ということ。

この場合、債務者はもちろん保証人にも過払い金請求の権利は発生します。ただし、それぞれが支払いすぎた利息分のみ請求可能。全部で100万円分の過払い金があり、債務者が返済不能になるまでに30万円の過払い金が発生していた場合、保証人は70万円の過払い金を受け取ることができるということです。

返済を肩代わりする時点で借金が残っていた場合

債務者が支払い不能になって保証人に返済が引き継がれた時点で、払いすぎた利息を差し引いても借金が残っていた場合、引継時点では過払い金が発生していない、と見なされます。

その後、保証人が返済を続けていく中で過払い金が発生したら、保証人にのみ過払い金請求をする権利が発生します。債務者が法定金利を上回る利息で返済していたとしても、過払い金の請求はできないということに注意しましょう。

債務者の代わりに保証人が過払い金を請求することはできます

基本的に保証人に過払い金が発生した場合、債務者と同時に返還請求を行うのがベスト。しかし、債務者と連絡がとれない、などの債務者が消えてしまった場合は、債務者の確認なしで過払い金請求が可能です。

ただし、請求できるのは保証人が支払った分に限ります。債務者がいないからといって、債務者が支払った分の過払い金については請求することはできません。

その場合、保証人が債務者の代わりに返済していた、ということが証明できる書類が必要になります。貸金業者が保管している取引履歴は債務者本人の返済情報なので利用できません。銀行の振り込み明細などがあると良いでしょう。

債務者と保証人の2人に過払い金が発生している場合、貸金業者によっては「債務者と保証人2人揃ってでないと返還できない」と主張することがあります。法律上では債務者の許可なく返還請求することは何の問題もありませんが、個人で業者に対応するのは難しいですよね。弁護士に依頼しておくのが得策です。

まとめ

保証人に迷惑をかけたくないのなら、過払い金請求は借金の完済後に行いましょう。完済していなくても、過払い金と差し引きして借金がゼロになればOKです。過払い金があるかどうかも含めて、どのタイミングで返還請求すれば良いのか弁護士に相談してみましょう。

もし自分が保証人として借金を返済していた場合、過払い金が発生しているかもしれません。保証人であっても、債務者と連絡がとれなくても返還請求は可能です。ただし、貸金業者との和解交渉が難航するケースもあるので、最初からプロに依頼しておくのが安心です。

弁護士に依頼して、確実に過払い金を受け取りましょう。

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