実は返済中に過払い金請求した方がメリットは大きい!?返済中の過払い金請求で注意点すること

2019年の時点でも話題にあがる過払い金。払いすぎていた利息のことで、元々払う必要のなかったお金ですから請求することができます。そんな過払い金、「完済済みでも請求ができる!」といううたい文句はよく聞きますが、借金返済中でも請求ができるのかは分からない…という方が多いのではないでしょうか?

借金返済中に過払い金請求を行うと信用機関に事故情報が載ってしまう、というネガティブな情報もありますが、実は返済中に過払い金請求を行う方が完済後の手続きよりもメリットが大きいことがあります

本記事では、返済中であっても過払い金の請求は可能なのか。返済中に請求した際のメリットとデメリットや条件、注意点をご紹介いたします。現在借金を返済中の方は、自分に当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。

過払い金は返済中でも請求できる!

過払い金とは、“払いすぎた”利息のことです。完済した借金であれば、払いすぎたかどうかすぐに分かりそうですが、返済中だと分からないのでは?というイメージを持っている方も多いでしょう。

過払い金は返済中であっても請求可能です。しかし、返済中の過払い金請求には完済した借金の過払い金請求とは違うメリット、デメリットがありますのでご説明いたします。

返済中でも完済後でも過払い金の請求はできます

過払い金が発生していることが分かったら、借金の返済中であっても過払い金の返還請求は可能です。

過払い金とは、完済した後に「支払った額から本来支払う額を引いたもの」ではありません。過払い金がどのように発生するのか、という仕組みを知ると分かりやすいので、過払い金発生の仕組みを簡単にご説明します。

過払い金とは、利息制限法で定められていた上限金利と出資法で定められていた上限金利に差があったことから発生したものです(グレーゾーン金利)。現在では法改正されて2つの法律で定められている上限金利に差はありませんが、2010年の法改正前は、利息制限法の上限金利である20%を超えて金利が設定されていることが多々ありました。20%以上の金利は「過払い金」となるので、25%の金利で毎月返済していた場合、5%分の過払い金が毎月発生していたことになるのです。

グレーゾーン金利
グレーゾーン金利

過払い金は返済時に発生するものなので、2010年以前に借金をし、1度でも返済したことがあれば、過払い金が発生している可能性はあります。本来支払う必要のないお金ですから、返済中でも返還請求は可能です。過払い金と借金の残金を差し引きして借金がゼロになった、なんてケースもあるので、過払い金があるかどうかの確認を含めて弁護士に相談してみましょう。

完済後の過払い金請求のデメリットは1点だけ

返済中であっても過払い金の返還請求は可能と上述しましたが、返済中と完済後のどちらに過払い金請求を行うか迷っていて、できる限りデメリットやリスクを減らしたい場合には、完済後に過払い金請求を行うことをおすすめします。

なぜなら、返済中に過払い金の返還請求を行った場合には多少のデメリットが生じますが、完済してからの請求であればデメリットは1つしかないため。そのデメリットとは、過払い金請求した会社から再度借り入れができなくなるということ。

これは返済中・完済後のどちらに過払い金請求したとしても生じるデメリットなので、過払い金請求を決めた時点で受け入れなければならないと考えれば、「完済後だから生じるデメリット」というわけではないと言って良いでしょう。

せっかく過払い金請求をするのであれば、デメリットができるだけ少ない方がよいですよね。ただし、「月々の返済が家計を圧迫している」「月々の返済が遅れがち」という状況であれば、返済中でもすぐに過払い金請求することをおすすめします

完済後の過払い金請求は払いすぎたお金を返してもらう行為ですが、返済中の過払い金請求は「借金を減らす取引をした」と見なされ、債務整理(任意整理)という扱いになることがあります。

債務整理(任意整理)は、本来借金を返済することが難しくなった人がとる手段ですから、元本だけでも返済して欲しい貸金業者は、将来の利息を免除したり、月々の返済額を減らして分割回数を増やしたりなどの対応をとってくれる可能性があります。債務整理を行うと信用情報機関に異動情報が載り、俗に言う「ブラックリスト」に載ってしまいますが、月々の返済が遅れても信用情報機関に異動情報は載ることはあるため、返済に追われて延滞するよりも借金を減額して早く完済した方が楽といえるでしょう。

また、借金をしている貸金業者が倒産しそう・・・などの事情がある場合も、返済中に過払い金の返還請求を行った方がおすすめです。貸金業者が倒産してしまうと過払い金請求はできなくなってしまいますし、貸金業者の経営状況次第では戻ってくる過払い金の額が減る、ということも考えられます。

返済中に過払い金を請求する際のメリット・デメリット

完済後に過払い金請求をするとほぼデメリットがない、と上述しましたが、返済中に過払い金請求を行うことに大きなメリットがあります。メリットとデメリット、どちらも詳しくご紹介するので、把握した上で返済中に過払い金の返還請求を行うかどうか決めましょう。

実は返済中に過払い金請求した方がメリットは大きい

借金の返済中に過払い金の返還請求を行うメリットは、主に以下の3つ。

  • 毎月の支払いが楽になることが多い
  • 過払い金で借金を相殺できればリスクはない
  • 完済後の過払い金請求よりも戻ってくる金額が多くなることがある

メリット1.毎月の支払いが楽になる場合がある

借金の残高と過払い金を差し引きすることで、借金がゼロになる可能性があります。もしゼロにならなくても、借金の残高が減って毎月の返済額が少なくなることもあります。更に、返済中の過払い金請求は債務整理(任意整理)として扱われるため、債務整理以降の利息の免除などの特典も受けられます。

メリット2.過払い金で借金を相殺できればリスクはない

債務整理(任意整理)を行うということは信用情報機関に異動情報が載るというデメリットはありますが、もし過払い金が借金の残高と同じ、もしくは残高よりも多くあって借金がゼロになった場合は異動情報に載るというデメリットはありません。つまり、信用情報機関に異動情報が載るリスクなしに、安心して過払い金の返還請求が行えるのです。

メリット3.完済後の過払い金請求よりも戻ってくる金額が多くなることがある

実は借金返済中に過払い金請求を行うことで完済後の過払い金請求よりも戻ってくる金額が多くなることがあります

通常、完済後に過払い金請求を行うと弁護士と貸金業者が話し合うことで解決する「任意和解」を行います。この時に戻ってくる過払い金の額は貸金業者によってかなり違いますが、本来戻ってくる金額の10%~80%程度です。つまり、本当は100万円の過払い金があったとしても10万円~80万円しか戻ってこないことになります。

もし、それ以上の金額の返還を求める場合には過払い金請求の裁判を行うことで、場合によっては100%以上の金額(利息を受け取ることができるので100%を超えることがあります)を取り戻すことも可能になります。

しかし、裁判を行うことで手間と時間がかかりますし、裁判を行ったとしても経営状況によっては30%程度しか戻ってこない、ということもあり得ます。

一方、借金返済中に過払い金請求を行うことで100%の過払い金を現在の借金に充当する、という手段を取ることができる場合があります。そのため、金銭面を考えれば返済中に過払い金請求をすることで、より多くの過払い金を受け取ることができるようになるのです。

過払い金で借金がゼロになる可能性があるかどうかわからない、という方は弁護士事務所に相談してみましょう。ノーリスクで借金が減らせるチャンスです。

返済中に過払い金を請求するデメリット

借金の返済中に過払い金を請求するデメリットは主に以下の2つ。

  • 借金が0にならなければ信用情報機関に異動情報が載る
  • 過払い金を請求した金融業者からは新規で借りることはできない

メリットの項でも述べたように、過払い金請求を行い、戻ってきた過払い金と借金の残高を差し引きして借金がゼロになった場合は何も問題ありませんが、それでも借金が残ってしまった場合は注意が必要です。信用情報機関に異動情報が載り、5〜7年間は他のカード会社であってもクレジットカードを作成できない、銀行でのローン審査が通らない、なんて事態に陥ってしまう可能性があります。

また、過払い金を請求した貸金業者からは、再度借り入れをしようと思っても審査が通らなくなることがほとんどです。完済後に過払い金請求を行った場合であれば再度借り入れができることもありますが、返済中に請求を行うと過払い金請求を行ったあとは借り入れができる可能性は限りなく低いと考えた方が良いでしょう。

借り入れは「信用」があるかないかがとても大切です。返済中の借金を減額しようとしてくる人は金融業者にとっては要注意人物なのです。

ただし、過払い金請求を行った金融業者から新規で借り入れができなくなるというのは返済中に過払い金請求を行ったためではありません。たとえ完済後に過払い金請求を行ったとしても、その金融業者からは新規借り入れができなくなります。そのため、過払い金請求を行うと決めた時点で、その金融業者からはもう借り入れはできないとお考えください

改めて借り入れがしたいという場合には、過払い金請求を行っていない金融業者からの借り入れは可能です。そのため、過払い金請求を行うことのデメリットはありますが今後の生活にそれほど大きな影響を与えるものではありません。

ご不明点や不安な点がございましたら、きわみ事務所の無料相談をご利用ください。過払い金請求や借金問題については何度でも無料で相談できます。

返済中に過払い金を請求できる条件について

借金返済中であっても過払い金が発生していれば、過払い金返還請求は可能です。過払い金が発生している条件は、以下の2つ。

  • 2010年(平成22年)6月17日以前に借入を開始した方
  • 借金を完済してから10年以内の方

返済中であれば2つ目の「完済してから10年以内」の条件は考えなくてもよいため、2010年6月17日以前に借入をしたかどうかだけチェックしてみてください。過払い金が発生している可能性が高いです。

ただし、全ての貸金業者が法定金利を超えた金利を設定していたわけではありません。あくまで可能性が高い、というだけですので、実際に過払い金が発生しているかは弁護士事務所に相談して判断してもらうのが良いでしょう。

返済中の引き直し計算方法

過払い金の引き直し計算とは、利息制限法の上限金利よりも高い金利で返済した借金が本来であればいくらだったのかを正しい金利で計算し直すことです。過払い金が発生しているのか、発生していたら残高と差し引いて借金がいくら残るのかが分かります。

過払い金の引き直し計算と聞くと難しい計算のようにも思えますが、実は以下の3つがあれば自分でも計算可能です。

  • エクセルが使えるパソコン
  • 借金をした貸金業者から取り寄せた「取引履歴」
  • 過払い金計算ソフト

取引履歴は貸金業者の窓口に行くか、電話やメールをすることで簡単に入手可能です。過払い金計算ソフトは無料で利用出来るものがweb上にいくつかあるので探してみてください。ただし、無料で利用できるソフトの中には、計算ができても印刷はできない、というものもあります。過払い金請求をする際、紙面での提出は必要不可欠なので、必ず印刷出来るものを選びましょう。

過払い金計算ソフトには、取引履歴に書かれていることをそのまま入力すればOK。入力が完了したら、自動で過払い金がいくらなのか計算してくれます。

返済中に過払い金請求する際の注意点

ここまで返済中の過払い金について説明してきましたが、いざ過払い金請求をする、となったときに注意すべきことが3つあります。どれも見落としがちなポイントなので必ず確認しておきましょう。

クレジットカードの場合はショッピング枠に注意してください

過払い金というと「消費者金融からの借金にのみ発生する」と思っている方も多いのではないでしょうか?実は、クレジットカードの使用でも過払い金が発生している可能性があります。

厳密に言うと、過払い金が発生するのはクレジットカードのキャッシング枠を利用したときです。普段レストランや買い物などで利用するショッピング枠が「立替金」なのに対し、ATMから現金を引き出すキャッシング枠は「借金」で、消費者金融からの借金となんら変わりありません。

そんなクレジットカードのキャッシング枠で過払い金があり、返還請求をするときは要注意。キャッシング枠で完済していてもショッピング枠で未払いのお金があった場合、返済中に過払い金請求したときと同じく債務整理扱いになってしまいます。信用情報機関に異動情報を載せたくない場合には、ショッピング枠に未払い金がないかを確認しておきましょう。

また、過払い金請求をするとそのクレジットカードは使えなくなります。家賃や光熱費の引き落としをカードで行っている場合は、口座変更をしてから過払い金請求を行いましょう。

ゼロ和解を貸金業者から提示される

ゼロ和解とは、過払い金請求をした際に貸金業者から提案される「残っている借金をゼロにするので、過払い金請求を取りやめてください」という和解案のことです。

「今ある借金がなくなるならお得!」と思いがちですが、基本的に過払い金が借金の残高よりも多いときに提案されるのがゼロ和解です。本来は過払い金があったので金融業者はお金を返さないといけないのですが、経費を抑えるためにゼロ和解を提案しているのです。つまり、ゼロ和解を受け入れると結果的に損してしまうことになりかねません。

しかし、過払い金を請求すると時間がかかるのは事実であり、返還されるまでの間の返済を考えるとゼロ和解をすれば得、と考える人がいるのも事実です。

提案を受け入れるかどうかは自分次第ですが、弁護士などの専門家に過払い金請求を依頼した場合は、話がまとまるまでの間の返済や督促がストップします。過払い金が返還されるまでの返済を理由にゼロ和解を受け入れるか悩むのであれば、弁護士に任せてゼロ和解せずに裁判まで辞さないのが最良の選択でしょう。

取引履歴の取得申請は専門家に任せるほうが良い

取引履歴とは、過払い金が発生しているのかの確認やいくら発生しているかの計算に必要な書類です。貸金業者と借り主の間に「いつ」「いくら」の取引があったのか記載されていて、貸金業者は保管することが義務づけられています。借り主には閲覧する権利が与えられているので、取得申請はまず断られることはありません。

しかし、過払い金の請求を目的としている場合、取得申請には注意が必要です。取得の目的を聞かれたときに、素直に「過払い金があると思うので取引履歴が欲しい」と言ってしまうと、過払い金があると認識しているのに払っていたと相手側に認めることになってしまいます。そうなると過払い金請求自体できなくなる可能性があるのです。

後々面倒なことにならないためにも、自分で申請するのではなく、弁護士に任せるのが安心でしょう。

返済中の過払い金請求まとめ

過払い金は、現在返済中の借金に対しても返還請求することは可能です。信用情報機関に異動情報が載ってしまう(ブラックリストに載ってしまう)などのデメリットもありますが、「月々の返済が大変…」「返済が厳しくて延滞してしまいがち…」という場合は、毎月の返済額を減らすことのできる過払い金請求は有効な手段です。

借金完済後の過払い金請求にはデメリットが少なく行いやすいですが、借金返済中の過払い金請求はメリットが大きく、将来的なことを考えると得をすることもあります。

今回ご紹介したメリット・デメリットや注意点などをしっかりと理解して、いつ過払い金請求をするのがベストなのかを見極めましょう。

過払い金請求は時間と労力がかかり、書類や手順なども複雑です。1つの会社に対する過払い金請求は1度だけと決められているので、自分で行うのではなく弁護士などの専門家に依頼して、正確な作業をしてもらうのが安心でしょう。確実に過払い金を取りもどすためにも、まずは弁護士に相談してみてください。

弁護士法人きわみ事務所 代表弁護士:増山晋哉
  • 弁護士法人きわみ事務所
  • 代表弁護士 増山晋哉
  • 登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。