自己破産

自己破産すると家族や会社にバレるの?

自己破産をすると、家族にバレるのでしょうか。

なるべくなら、家族に知られることなく自己破産したいところです。家族に知られてしまえば、余計な心配をかけてしまうかもしれません。発覚すれば、家族の中での立場が危うくなってしまう可能性もあるでしょう。離婚を切り出されてしまうかもしれません。

当記事では、自己破産が家族にバレてしまうケースや注意点について解説します。家族だけではなく、会社にバレるケースについてもお伝えします。

周囲に自己破産がバレたくない人は必見です。

目次

自己破産すると家族にバレるってホント?

自己破産をしたとしても、100%の確率で家族に発覚するわけではありません。つまり、家族にバレるケースとバレないケースがあるのです。

こちらでは、家族に自己破産がバレるケースとバレないケースについてお伝えします。

①家族にバレるケース

  • 管財事件である
  • 不動産を所有している
  • 自動車を所有している

自己破産が家族にバレるケースとしてあげられるのが、一定以上の価値がある財産を持っている場合です。処分できる財産があると判断された場合は、管財事件となり破産管財人が財産を調査します。

稀なことではありますが、自宅の財産を確認するために破産管財人が家に訪問することもあります。管財人が訪れる時間帯に家族が家にいると、怪しまれて問い詰められることになるでしょう。

不動産や自動車を所有している場合も、家族に自己破産はバレやすいです。自己破産をするときですが、20万円以上の価値がある財産は差し押さえ対象となります。つまり不動産や自動車を保有したまま自己破産するのは、極めて難しいのです。

自己破産すると不動産と自動車を手放さなければならないため(価値によります)、同居している家族にも大きな影響を与えることになるわけです。

②家族にバレないケース

  • 同士廃止事件である
  • 弁護士に依頼している
  • 家族が保証人になっていない

同時廃止事件とは、差し押さえ対象になるような財産がないケースを指しています。つまり不動産や自動車を持っていない、ということであり財産を処分されることはありません。同居している家族の生活に大きな影響を与えにくいため、自己破産が発覚する可能性は低くなります。

弁護士に自己破産を依頼したほうが、家族に圧倒的にバレにくくなります。まず注目してほしいのが取り立て(督促)です。返済に遅れると、督促の連絡が貸金業者から定期的に行われるようになります。家族に借金がバレることになるわけです。しかし、弁護士に自己破産を依頼した時点で、各貸金業者に対し受任通知と呼ばれるものが送付されます。受任通知が届いた業者は、取り立て行為ができなくなるのです。

もう一点、弁護士に依頼するメリットがあります。弁護士に自己破産を依頼すると、破産者の郵便物は原則的に弁護士に送付されます。つまり裁判所からの通知なども家に届かなくなるので、家族に自己破産がバレにくくなるわけです。

最後に、借金の保証人に家族を入れていないこともバレない条件の一つです。保証人がいる借金の残高がある状態で自己破産すると、請求の対象が保証人に移ってしまいます。つまり借金が返済できなかったことが分かってしまい、詳しい説明を求められることになるでしょう。

家族に保証人になってもらっていないことも、家族に破産が発覚しない条件の一つです。

官報の破産者記載で家族に自己破産にバレることはあるの?

自己破産には、家族にバレるケースとバレないケースがあります。バレないケースに該当する人は、少し安心したのではありませんか。

一方で、自己破産をすると国の公告文書である「官報」に掲載されしまいます。「官報から家族に発覚するのではないか」と戦々恐々している人もいるのではありませんか。

実は、官報から自己破産が発覚することは基本的にありません。その理由を、詳しくお伝えします。

①官報を見ている人はほとんどいない

そもそもあなた自身が官報を見ているでしょうか。官報を定期的に呼んでいる、という人と会ったことはあるでしょうか。

官報を確認している人は極めて少数であるため、官報がきっかけで家族にバレてしまう可能性は極めて低いです。

②官報における破産者の掲載方法

官報には、本誌・号外・政府調達などのいくつかの種類があります。破産者の情報が掲載されるのは、号外であり、裁判所の欄に掲載されることになります。

破産者情報に掲載されるタイミングに関しては決まっていません。完全にランダムで掲載されることになるので、本人ですら、いつ公開されるのかもわからない状態です。さらに掲載されている人数は、極めて膨大です。デカデカと一人だけ掲載されてしまえば目立つかもしれませんが、全国の破産者がズラズラと並べて掲載されるわけです。その中からあなたの名前を見つけ出すというのは、雲をつかむような話でしょう。

ちなみに年間の自己破産者数は5万件から7万件前後で推移しています。

年度 自己破産申立件数
2012年 82,667件
2013年 72,048件
2014年 65,189件
2015年 63,844件
2016年 64,637件
2017年 68,791件
2018年 9月までで52,676件

(参考:新里構成員提出資料 弁護士 新里宏二

官報はほぼ毎日発行されるとはいえ(土日祝・12月29日~1月3日は休刊)、7万人の中からあなたを見つけ出すのは難しいです。官報が、年間250日発行したとして7万人で割ると1回に掲載されるのは300名近くになります。債務整理は自己破産だけではなく、個人再生もあるためひとりひとりの個人を特定するのは、ほぼ不可能と言っても過言ではありません。

③官報は一般の人でも購入できるの?

購入可能です。政府刊行物を取り扱っている店舗にて、140円で販売されています。ただ個人の人で毎日購読している人はほとんどいません。

ちなみに、官報のオンラインサービスもあります。過去30日間の官報であれば、無料で見られます。しかしさらにさかのぼって読みたい場合には、有料登録をしなければなりません(2,200円)。費用もかかるので、有料登録している人は極めて少ないと考えられます。

別居中の家族に自己破産がバレることはあるの?

家族と同居しているとは限りません。実家を出て独立している人もいるでしょう。単身赴任中の人もいるかもしれません。

同居していないのであれば、同居しているよりも家族に自己破産がバレる可能性は低いです。だからといって、リスクがまったくないわけではありません。

こちらでは、別居中の家族と自己破産の発覚についてお伝えします。

①別居しており、生計も完全に別なケース

子供が結婚をして、家を出ているケースについては基本的にバレることはありません。子供に対して、何かしらの通知がいくこともありません。

別居状態であり、生計も別であると完全な別家族扱いになるからです。財産を共有していることもないと考えられるので、仮に管財事件になったとしても別居している家族に迷惑をかけることはないでしょう。

②生計は一緒だが別居状態であるケース

単身赴任中や夫婦関係などに問題があって別居中、または子供が進学のため大学の近くに引っ越しているようなケースが該当します。

こちらの「生計は一緒だが別居状態であるケース」ですが、100%バレないわけではありませんが、同居しているよりもバレにくいです。家に破産管財人が財産の調査に来たとしても別居中であるため、家族に会うことはありません。家に裁判所からの連絡物が届いたとしても、家族に見られる心配もないのです。

別居していれば、督促の連絡が来ても問題ないでしょう。家族が誤って電話を受けたり、督促状などが家に届いても見られてしまったりする心配はありません。

つまり別居中の家族に関しては、自己破産がバレる可能性は限りなく低いということです。迷惑をかけることも、基本的にはありません。

③極めて稀!?別居中の家族に自己破産が発覚するケース

別居中の家族に保証人になってもらっているケースが該当します。ありがちなのは、住宅ローンなどの大きなローンの保証人に、実家の親になってもらっているようなケースでしょう。

保証人付きのローンがある状態で自己破産をしてしまうと、保証人にローンの残りを請求されてしまいます。自己破産をした時点で、保証人に連絡が行ってしまうので発覚してしまうのです。

また子供に仕送りをしているケースでも、子供にも破産の影響が出る可能性があります。破産をすると、子供への仕送りが問題視されることがあるのです。仕送りも免責の否認事由になる可能性があるからです。資産隠しで行っている、と判断されかねないからです。

ただし、仕送りした額と同額を破産財団(破産管財人が管理・換価処分することになる破産者の財産のこと)に積み立てれば問題ありません。仕送りしなければならない家族がいる場合には、前もって弁護士や破産管財人に相談しておきましょう。

自己破産すると会社にバレるってホント?

家族に自己破産がばれるケースとバレないケースが分かったら、次にチェックしなければならないのが会社です。自己破産をすると会社にバレることはあるのでしょうか。バレたら解雇されてしまうのでしょうか。

自己破産による仕事への影響について知りたい人は必見です。

①会社にバレるケース

  • 会社から借金をしている
  • 給料の差し押さえがすでに実施されている
  • 「退職金の見込み額証明書」を依頼する

100%会社に自己破産がバレるケースとしてあげられるのが、会社からの借金です。住宅ローンを組むためなどに、会社に関連した借り入れ(労働組合や共済組合なども含む)を実施していると、自己破産時に会社に対しても通知が来てしまうのです。つまり会社に借金がある状態で自己破産すると、発覚してしまいます。

会社を外して自己破産したい、と考える人もいるでしょう。しかし債務整理に関しては、「債権者平等の原則」という決まりがあります、各債権者を平等に取り扱わなければならないため、原則として会社だけを自己破産から外すことは禁じられているのです。

給与の差し押さえが実行されている場合も、自己破産がバレる可能性が高まります。自己破産したかまでは、会社はわからないとは思います。しかし、給与の差し押さえがされるということは、借金があり返済が滞っていることを意味するのです。極めて厳しい状況であることが会社にも分かってしまうため、「自己破産するのではないか」と会社側にも思われてしまいます。

「退職金の見込み額証明書」は、退職金がある会社で勤めている場合に必要になるものです。退職金も財産とされるので、現状でどれだけの退職金が発生しているのかを証明しなければなりません。

「退職金の見込み額証明書」が必要になることは、かなり限られています。よって「自己破産のために必要」とは言わなくても、会社側から推測されてしまうわけです。

②会社にバレないケース

「退職金の見込み額証明書」の請求を工夫しましょう。

会社に請求する場合には、「住宅ローンの申し込みを行うため」という理由がおすすめです。実際に住宅ローンの審査では、退職金の見込み額証明書の提出を求められることもあります。

退職金の見込み額証明書は、自分で作成することも可能です。就業規則に退職金の支給規定が掲載されているはずです。就業規則の記載内容をもとに自分で計算し、その計算書を裁判所に提出することも認められています。

退職金の見込み額証明書に関しては、裁判所や弁護士に前もって相談しておくことをおすすめします。

③自己破産したら会社を辞めなければならないの?

自己破産しても、会社を辞める必要は一切ありません。仮に自己破産が会社にバレたとしても、解雇されることはないのです。

仮に自己破産を理由に解雇された場合は、「不当解雇」に当たる可能性が極めて高くなります。もしも解雇されそうになったのであれば、弁護士に相談して対応してもらいましょう。

一方で、例外もあります。会社に借金があるケースです。

借金がある状態で自己破産してしまうと、会社側は損失が出たことになります。「会社に損害を与えた」といた理由で解雇された事例もあるため、このあたりについては会社によっても対応は異なってくるでしょう。

離婚は自己破産前にすべき?破産後にすべき?

離婚する予定と自己破産する予定がある場合ですが、離婚は自己破産前にすべきでしょうか。それとも自己破産後にすべきでしょうか。

こちらでは、自己破産時における離婚のおすすめタイミングについてお伝えします。

①自己破産後の離婚がおすすめ

自己破産を先にしてください。自己破産後に離婚するのがおすすめです。

理由は、離婚前に配偶者に対して財産分与をしなければならないからです。その財産分与が資産隠しとして裁判所から疑われる可能性もあり、自己破産の手続きがより複雑化してしまいます。

②資産隠しのための離婚と認定されたらどうなるの?

配偶者に分与した財産も差し押さえの対象となります。また悪質性があると判断された場合には、自己破産自体が取り消しとなり大きな問題(詐欺で逮捕)に発展するとこも十分に考えられます。

③自己破産した結婚相手から慰謝料や養育費は取れるの?

仮に自己破産されたとしても、慰謝料や養育費が無くなるわけではありません。一般的な借金に関しては、免責を受けると返済義務がなくなります。しかし慰謝料や養育費は、「非免責債権」(破産しても免責されない債権)に該当します。仮に自己破産したとしても、支払わなければならないものであり、免除されることはないのです。

自己破産後の元結婚相手から慰謝料や養育費の支払いがされなくなった、というケースも珍しいわけではありません。支払ってもらえない場合には、給与の差し押さえで回収する方法もあります。まずは弁護士に相談してみてください。

自己破産の家族バレを防ぎたかったら弁護士に依頼しよう!

自己破産が家族にバレるケースとバレないケースをお伝えしました。100%バレないわけではありませんが、資産がない場合や家族から借金をしていなければ発覚する可能性は低くなります。

家族バレの確率を少しでも減らしたいのであれば、早めに弁護士に相談するのがおすすめです。弁護士に手続きを依頼した時点で、金融業者からの督促もストップします。早期に弁護士に依頼することで、取り立てで家族に怪しまれることもなくなるわけです。

ただ自己破産後の生活のことも考えると、やはり家族の協力は欠かせません。家族との話し合いの機会を設け、状況を打ち明けましょう。家族みんなで協力して、破産後の生活再建計画を練っていくべきです。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

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