自己破産

節税になる!?生命保険を親が払うメリットとは?

生命保険は、一般的には親が支払い子供などの家族に資産を残す目的で行われるものです。一方で、節税対策として生命保険を活用する方法もあります。

生命保険を節税対策として利用するには、子供が保険料を支払わなければなりません。流れとしては、まず親が子供に対して保険料相当額を生前贈与します。そして子供が保険会社へ保険料を支払います。たったそれだけです。

当記事では、生命保険を親が払うメリットを徹底解説します。

どの程度の節税効果が得られるのでしょうか。

目次

生命保険を親が支払うメリット4選!

生命保険を親が支払うメリットについて、徹底解説します。どのくらいの節税効果が得られるのでしょうか。節税以外にも何かしらのメリットはあるのでしょうか。

相続税が減る

課税対象の相続税が減らせます。

年間30万円の保険料を20年間支払い続けるとします。総額で600万円の保険料を支払ったことになるのですが、その600万円には相続税が一切かかりません。

一方で600万円の現金を単に子供に相続させた場合には、相続税がかかります。相続税の税率は10%から55%であり、10%であったとしても60万円を子供は支払わなければならないのです(課税対象額が600万円であったケース)。

相続放棄しても保険金を受け取れる

個人が借金を抱えている場合に相続すると、相続人は借金も背負わなければなりません。よって借金が多額である場合には、資産も借金も相続しない、いわゆる「相続放棄」が実施されることが多いのです。

しかし生命保険に関しては、相続放棄をしても受け取れます。生前に贈与された現金を利用して、生命保険をかけていることになるからです。生命保険自体は、すでに相続人のものであり故人(親)のものではありません。よって相続放棄とは関係なく受け取る権利があるのです。

子供の無駄遣いを防げる

生命保険を利用しないでも、資産の生前贈与は可能です。年間で110万円までであれば、生前贈与しても税金はかかりません。

しかし現金を生前贈与してしまうと、子供が無駄遣いする可能性があることも事実です。子供にとっては急な臨時収入を得たことになり、気が大きくなってギャンブルや投資に走ってしまうかもしれません。特に、20代や30代の若いお子さんをお持ちの親御さんとしては心配になるでしょう。

生命保険を経由させることで、無駄遣いの機会を遠ざけられるわけです。生命保険は一定期間過ぎなければ、満額の保険金が受け取れません(解約は可能ですが、受け取れる保険金が減ります)。つまり生命保険を利用することで、一定の資産を将来まで守りやすくなるのです。

支払った保険料よりも大きなお金が受け取れる

「資産運用」とまでは言いませんが、生命保険は金融商品であり利息が受け取れます。定期預金よりも高い利率が設定されており、基本的に「支払った保険料」よりも「受け取る保険金」のほうが高くなります。

大手銀行の定期預金の利息は、0.01%が基準です。1990年代前半までであれば、生命保険の利息率は5%から6%で推移していました。その後は徐々に下がり、2017年から2019年にかけては0.25%が一つの基準とされていました。2020年はさらに下がる予定ですが、定期預金は高く設定される可能性が高く、銀行に預金しているよりも有利であることには変わりなさそうです。

※保険会社が決定する利率は、金融庁が保険会社に対して設定している利息率が基準となっています。

金融庁が設定している利息率
1990年4月から1993年3月5.5%から5.75%
1994年4月から1996年3月4.75%
1996年4月から1999年3月3.75%
1999年4月から2001年3月2.75%
2001年4月から2013年3月1.5%
2013年4月から2017年3月1.0%
2017年4月~0.25%

親が子供に毎年110万円贈与VS生命保険|どっちがお得?

「親が子供に現金をそのまま贈与する節税対策」と「生命保険を利用した相続税の節税対策」ですが、同じ生前贈与にあたります。同じ生前贈与なら、わざわざ生命保険を利用するのは面倒くさい、と思う人も多いのではありませんか。

こちらでは、「親が子供に毎年110万円贈与」と「生命保険」について比較します。

※同じ条件にするために、生命保険の年間保険料を110万円とさせてもらいました。

相続税および贈与税の節税効果を比較してみた

相続税と贈与税の節税効果には差はありません。 双方ともに年間110万円の生前贈与となり、10年であれば最大1,100万円分の相続税を節約できるのです。贈与税については、そもそも年間110万円まではかかりません。

節税効果だけを重視するのであれば、「毎年110万円贈与」と「生命保険」のどちらを選んだとしても問題はありません。

受取額を比較してみた

受取額は、一般的に生命保険の方が多くなります。

生命保険は金融商品であり、利息がついてきます。満期まで生命保険を保持し続けていた場合には、支払った保険料を超える保険金がもらえるのです。

一方で現金を生前贈与された場合には、そのままの金額です。贈与された側が資産運用や貯金などをしなければ、お金が増えることはありません。

生命保険はどのくらいの利息がつくのでしょうか。2019年の標準となる利息率は0.25%でした。標準の利息率は、金融庁が設定しているものであり、最終的には保険会社が決定します。こちらでは少し低く見積もって0.125%が生命保険の利息として設定されたとします。

110万円の0.125%は1,375円です。つまり現金で生前贈与されるよりも、1,375円受け取り額が増えることになります。

一方で、生前贈与された110万円を銀行の定期預金とした場合はどうなるのでしょうか。定期預金の利息率は0.01%程度とされているので、110万円を0.01%で計算します。得られる利息は110円となりました。

生命保険を利用したほうが、年間110万円で1,200円以上もお金が増えることになるわけです。

使いみちの自由度を比較してみた

現金の生前贈与のほうが、使いみちの自由度は圧倒的に高いです。

生命保険を利用した場合も、解約すれば現金としてすぐに利用できます。しかし生命保険を短期間で解約してしまうと、返戻率(保険料のうち戻ってくる割合)が低いのです。つまり短期間の解約では損をしてしまうので、よほどの事情がなければ利用できるものではありません。

生命保険に加入してから1年から2年程度で解約すると、解約返戻金(解約時に戻ってくるお金)の割合が支払った保険料の50%以下になることも珍しくないのです。

生前贈与されたお金をすぐに使う事情がある場合には、現金でそのまま贈与したほうがお得です。

生命保険を親が支払う時の注意点3つ!

生命保険による相続税の節税効果に魅力を感じ、利用しようと思っている人も多いのではありませんか。しかし生命保険の活用には、注意点がいくつかあります。

こちらでは、生命保険の保険料を親が支払う場合の注意点をお伝えします。

親は生命保険料控除を受けないこと

生命保険を節税として利用する場合は、形式上でも保険料を子供が支払っていることにしなければなりません。そこで親が生命保険料控除を受けてしまうと、親が保険料を支払っていることになってしまうのです。生前贈与が認められない状況になりかねません。

「生命保険料を支払っているのは子供」としなければならないので、生命保険料控除は子供が行いましょう。

贈与契約書を交わすこと

親子間ではありますが、贈与契約書を必ず交わしてください。

複数年でまとめるのではなく、1年ごとに契約書を交わす必要があります。

5年や10年ごとの贈与契約書を交わしてしまうと、税務署に「最初から決まった金額を贈与する予定があった」と判断されてしまいます。結果として、課税対象にされてしまう恐れがあるのです。

生前贈与には「たまたま毎年110万円の贈与が続いた」という体(てい)が、求められるわけです。

贈与の証拠を残すこと

銀行通帳の振り込み履歴などを残してください。実際に贈与されたのかをチェックするために、確認されることがあるからです。

贈与税が発生した場合には、贈与税申告書を保存しておくのもおすすめです。贈与の証拠を残すために111万円の贈与を受ける方法もあります。贈与税が発生すると贈与税申告書を作成するので、贈与された証明がしやすくなるのです。

生命保険をうまく活用し節税しよう

生命保険を親が払うメリットについてお伝えしました。 生命保険の保険料目的で贈与させることで、相続税の節税効果が得られます。しかも生命保険は金融商品であり、利息も発生します。相続したお金よりも、大きなお金を子供は受け取れるのです。

一方で生命保険の注意点についてもお伝えしました。贈与した証拠が残っていなければ、相続税の節税効果が得られない可能性も出てくるので注意してください。

生命保険を活用すると、節税効果を得られることがわかったはずです。

子供の負担を少しでも減らしたい、と考えている人は生命保険の利用を検討してみませんか。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

自己破産で気になる項目を徹底解説!へ戻る

自己破産で気になる項目を徹底解説!

借金問題の解決方法