自己破産

自己破産の必要書類とは?

自己破産をするためには、提出しなければならない必要書類があります。書類に不備があった場合には、免責(借金の帳消し)も認められません。

当記事では、自己破産を裁判所に申請する時に必要になる書類をお伝えします。

どんな書類が自己破産時に必要か、を前もって把握しておくことは極めて大切です。書類に不備がなければよりスムーズに免責が受けられ、生活の再建が早くできるようになります。

自己破産を計画中の人は、ぜひじっくり読んでみてください。

目次

自己破産の必要書類および入手方法とは?

自己破産時に必須となる書類は全部で9種類あります。その他にも、ケースバイケースで求められる書類があり、全部で10種類以上になることも珍しくありません。

自己破産時の必要書類を一つずつ解説していきます。

住民票

家族全員の記載がされているものでなければなりません。発行されてから3ヶ月以内のものである必要もあります。

入手方法は、住所のある市区町村役場です。発行には手数料がかかりますが、1通あたり150円程度とされています。発行時には本人確認書類が必要になるため、運転免許証等を準備しておきましょう。

※住民票は役場の連絡書でも発行してもらえます。

自己破産申立書

自己破産を申請するために絶対的に必要になる書類です。あなた自身が申し立てをおこなう裁判所で取得します。自己破産を担当しているのは民事部破産再生係であるため、そちらで受け取ってください。

自己破産申立書の内容は、裁判所によって若干異なります。申立書には家計収支表を掲載する欄もあります。事前に家計簿などをつけるなどして、家計の収支を把握しておきましょう。

陳述書

自己破産申立書と同様に、裁判所で受け取ります。自分か弁護士が作成するものです。

内容に関しては、自己破産を選ぶ理由を明確にし、今後どのようにやり直すのかを明らかにします。さらに反省文なども記載します。かなり重要な書類であるため、なるべく専門家(弁護士)の力を借りて作成しましょう。

通帳の写し

保有しているすべての預貯金口座の通帳の写しを用意します。自己破産申請時の財産を裁判所に把握して貰います。

通帳の写しですが、1年から2年分のコピーを求められることが一般的です。

収入証明書類

あなたの収入を明らかにできる書類の提出を求められます。具体的には、給与明細書が該当します。

給与明細書を紛失している場合は、通帳の写しで収入額を証明することも可能です。

源泉徴収票(課税証明書・非課税証明書)

1年分の源泉徴収票の提出を求められます。源泉徴収票は職場で申請すると発行してもらえます。

源泉徴収票を紛失したり、職場で再発行してもらったりするのが難しい場合は課税証明書(非課税証明書)で対応してもらいましょう。課税証明書(非課税証明書)は、市区町村役場で発行してもらえます。

※転職していた場合も、1年以内の前職分の源泉徴収票が必要です。

資産が分かる書類

資産が全くない人であれば用意する必要はありません。しかし、車や不動産以外にも資産に該当するものはあります。

正社員として働いている場合には、退職金が貰える可能性が高いです。退職金は資産としてカウントされるため、退職金見込額証明書が必要です。退職金見込額証明書は、職場で発行してもらえます。退職金の計算方法がわかるのであれば、自分で計算し、その計算書を提出することも認められています。

積立型の保険を契約している場合も、資産としてカウントされます。解約返戻金が資産とされるので、解約返戻金額がわかる資料の提出が求められるのです。

住んでいるところが分かる資料

あなたがどこに住んでいるかが分かる書類の提出を求められます。

不動産を保有しているのであれば、不動産登記簿謄本を提出しなければなりません。不動産登記簿謄本は法務局で手に入ります。

賃貸アパートや賃貸マンションに住んでいる場合には、賃貸借契約書のコピーを提出します。賃貸借契約書に関しては、賃貸契約時に受け取っているはずです。契約書をなくした場合は、賃貸会社に再発行をお願いしてみましょう。

借金相手と借金額が分かる書類

誰にどれだけの金額を借りているのかを、書類で明らかにしなければなりません。

  • 請求書
  • 督促状
  • 催促状
  • 残高明細書

以上の書類を準備しておきましょう。

入手方法ですが、取引(ATM利用時など)のたびに明細書を受け取っているはずです。また自己破産時には、基本的に滞納しているものです。よって督促状なども定期的にきていると思われるので、そちらを提出してください。

その他のケースバイケースで必要になる書類

無職である人は、離職票が必要になります。離職票は、退職した会社から渡されるものです。なくしてしまった場合には、ハローワークか会社に離職票の再発行を依頼してください。

財産の受け取りや相続がある場合は、財産分与明細書または財産相続明細書が必要です。

年金をもらっていたり生活保護を受けていたりする場合は、年金証明書などの公的助成金の金額がわかる書類が裁判所から求められます。

他にも必要になる可能性のある書類はあります。極めて複雑なので、個人ですべてを用意するのは難しいかもしれません。専門家である弁護士のサポートを受ければ、書類もスムーズに準備できるはずです。陳述書などの一部の書類の作成もお願いできます。

自己破産の必要書類を周囲に知られるに入手する方法

自己破産時には様々な書類が必要になりますが、書類を入手する上で家族や会社に知られるリスクもあります。

こちらでは家族と会社に知られるに、自己破産の必要書類を集める方法について明らかにします。

家族に知られずに書類を用意する方法とは?

家族に知られる可能性は、基本的には低いです。 可能性として出てくるのは、給与明細書と自己破産申立書に添付する家計収支表の用意時くらいでしょう。

給与明細書に関しては普段から自身で管理しているのであれば、全く問題ありません。家計収支表は自身で家計簿をつけている場合であれば、家族に協力して貰う必要は全くありません。自身でつけておらず、奥さんや旦那さんがつけている場合には「家計簿を確認してみたい」といって見せてもらいコピーすれば良いのです。

ただ、自己破産時は家族の協力を得るのが賢明です。自己破産後の生活に関して、協力してもらえる可能性も出てきます。家族には事情を説明し、自己破産の協力してもらいましょう。

会社に知られずに書類を用意する方法とは?

会社に自己破産が知られる可能性がある書類ですが、「退職金見込額証明書」です。退職金見込額証明書は滅多なことでは必要になりません。債務整理(自己破産や任意整理など)程度しか思い浮かばないので、会社に発行を依頼すると自己破産が知られる可能性が出てきてしまうのです。

退職金見込額証明書を会社に発行して貰う場合ですが、理由を明確にしておきましょう。「住宅ローンを組みたいから」という理由がおすすめです。住宅ローンのような高額なローンの場合は、必要書類として退職金見込額証明書が求められることもあるからです。

退職金見込額証明書を自分で作成する方法もあります。就業規則などに退職金の計算方法が掲載されていれば、その方法で計算して裁判所に提出するのです。

自分で退職金見込額計算書を用意できれば、会社に知られる可能性は0%に限りなく近くなるでしょう。

※仮に会社に自己破産が知られたとしても、解雇されることはありません。

自己破産の免責を勝ち取るための必要書類の記入方法とは?

自己破産で免責(借金の帳消し)を勝ち取るためには、2つの書類作成に関わるコツがあります。2つのコツを押さえて書類を書くだけで、免責がより確実に受けられるのです。

弁護士に頼らずに自分で自己破産の書類作成を行おう、と思っている人は必見です。

反省の態度を明確化する

自己破産の提出書類の中には、陳述書と呼ばれるものがあります。借金をした理由や今後の生活再建計画、さらに反省文を記載します。

裁判所としては、せっかく免責させたのに数年で再び免責をされるような状況は望んでいません。よって借金が返せなくなった事態を、どれくらい反省しているのかを重視するわけです

借金相手は自己破産されたことで、損失を出していることになります。借金相手に迷惑をかけたことについて、どう感じているかを陳述書で明らかにしましょう。

虚偽内容を記載しないこと

裁判所として虚偽の内容で免責の許可は出せません。よって資産などについても、徹底的に調べた上で免責の許可を出すか検討するわけです。

少しでも有利に免責を受けようとして、資産隠しなどの虚偽の内容で自己破産を申し立てるケースもあります。しかし虚偽の報告は、免責不許可事由(借金お帳消しを認めない)とされてしまう恐れもあるのです。

裁判所へ提出する書類は、全て正直に記載してください。そして誤りがないようにしっかりと確認するのです。

書類の作成に自身がない人は、専門家への依頼も検討しましょう。

自己破産の手続きの流れ

用意しなければならない書類がわかったら、いよいよ手続きを行いましょう。 こちらでは、自己破産の手続きの流れを簡単に解説します。

1.必要書類を準備する
2.必要書類を裁判所に提出する
3.裁判官の面接を受ける(破産手続開始決定)
4.免責審尋を受ける
4.免責許可が決定される
5.免責許可の決定が確定される

自己破産の必要書類が集まったら、裁判所に提出します。提出した即日に、裁判官の面接を受けます。ちなみに弁護士に破産を依頼していた場合には、提出と面接は弁護士が代わりに行ってくれます。

面接が終わると破産手続開始決定がされ、免責審尋の期日が決まります。

免責審尋では破産者が実際に裁判所へ出廷しますが、弁護士との同伴も可能です。免責審尋では、破産理由および返済ができなくなった理由などが質問されます。

破産手続きと免責審尋に問題がなければ、免責許可が決定されます。ただしこの時点では、まだ免責が決まったわけではありません。免責許可の決定から1ヶ月経過すると、免責許可決定が法的に確定します。ここで完全に借金が帳消しにされるわけです。

以上が自己破産手続きの流れです。

自己破産の必要書類を準備しスムーズに手続きを進めよう

自己破産の必要書類および入手方法をお伝えしました。 それぞれの状況により、自己破産に必要な書類は大きく変化します。不動産を持っている人は不動産関連の書類が必要ですし、退職金がある人は退職金系の書類を用意しなければなりません。

自己破産の必要書類の中で、特に難易度が高いのが陳述書です。免責を左右する、と言ってもよいほどの書類であり、内容が重要です。陳述書には、破産する理由や返済できなかった理由を明確にしなければなりません。反省文も掲載しなければならないのです。

自己破産は必要書類も多く、書き方も簡単ではありません。

自己破産が遅れれば、状況はより悪化します。

自己破産は専門知識も必要であり、弁護士への相談も前向きに検討すべきです。

弁護士法人きわみ事務所
代表弁護士 増山晋哉
登録番号:43737

昭和59年大阪府豊中市生まれ。平成21年神戸大学法科大学院卒業後、大阪市内の法律事務所で交通事故、個別労働紛争事件、債務整理事件、慰謝料請求事件などの経験を積み、平成29年2月独立開業。

きわみ事務所では全国から月3,500件以上の過払い・借金問題に関する相談をいただいております。過払い金請求に強い弁護士が累計7億円以上の過払い金返還実績を上げていますので、少しでもお困りのことがあれば無料相談をご利用ください。

自己破産で気になる項目を徹底解説!へ戻る

自己破産で気になる項目を徹底解説!

借金問題の解決方法